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ぼくはゲーテの生まれ変わりだ

ぼくはカフカの生まれ変わりだ

ぼくはトーマスマンの生まれ変わりだ

日本人だがドイツ文芸の才能の粋をこの身に宿しているのだ


あいつは阿呆だ

あいつは愚かだ

あいつは早晩膨れ上がった自尊心が破裂して死んでしまうだろう

花を手向けてやれ 真っ赤な花を 飛び散った脳漿に刺してやれ


やがてその花は彼の脳の欠片に根付き

さらにたくましく育ってすくすくと伸び上がり

宇宙からさえ見えるほど大輪の花を咲かすだろう

純日本産のドイツ文芸っぽい香りがすること請け合いだ


きっと高く売れるだろう

火星人に売りつけてやれ

地球産の高級な一品物だと言って

宇宙人どもから大金をふんだくってやれ!


それでこそやつの死も浮かばれるってもんだ

なぁ

どこまでも響き渡れよ 世界の果てまで渡れよ

やつの脳漿の香りよ

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