2
部屋を暗くしてパソコンをつけ
お気に入りの動画を流す
きらきらとした音の中で
ぼくは自分を忘れることができる
子供の頃は世界が不定形だった
夜の外には化け物がひしめき
ぼくは夢の中でいつも食べられ
家族は嬲り殺されてしまう
でも、いつからかぼくはタバコを買うために
夜道を散歩することができるようになった
子供の頃に読んだ漫画は
頭を使うものがヒーローだった
自分を信じるものがヒーローだった
最後まであきらめないものがヒーローだった
つまりぼくはヒーローじゃない
部屋の明かりをつけたときに
ぼくはパソコンを見つめているちっぽけな男を見つける
今の彼は窓の外の夜に幻滅している
そして彼はただずっとパソコンの画面を眺め続けている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます