第34話 紅茶の賞味期限

 さてはて、今回も紅茶に関する事を書き連ねて参ります。

 その紅茶と言えど食品の一部ですので、賞味期限が設定されております。その賞味期限についてのお話です。そこまで難しいお話ではないですから、お気軽にご覧になって下さい。




 まず紅茶の賞味期限ですが、その紅茶メーカーによって多少の幅があります。だいたいが2年から4年、大半が2年と設定されてるようです。


 そして紅茶の香りは結構早く飛んでしまいます。特にアールグレイなどのフレーバードティーの香りは、開封後は思っている以上に早く香りが飛んでしまいます。そのため、開封後は1~2ヶ月程度で飲んでしまうのが良いとされています。





 さて、ここで疑問に思われるであろう事がひとつ。賞味期限を決める際の『最初の日』はいつなのか。

 茶葉を摘んだ日?

 製茶工場から出荷された日?

 実は『紅茶メーカーにてパッキングされた日』が、最初の日になるそうです。そのためかなり乱暴な言い方をすると、賞味期限切れの茶葉を持ってきてパックし直せば、またそこから2年延長出来る…と。

 もちろん紅茶メーカーも法令を遵守していますから、そんな事は絶対にしませんが。ですが、紅茶の賞味期限というものは、そのくらい曖昧なものだという事を知っておいて頂きたいです。






 またこれは適切な管理をしている烏龍茶なのですが、30年以上も長期保存したお茶というものもあり、それを飲んだ事があります。味わいは、焙煎してあるのでこうばしい香りがほんのりとあり、渋味は全く無くスッキリとした飲み口で滋味深く、非常に美味しかったです。

 その適切な管理というのが、素焼きの壺に密閉して保管し、年に1回、様子を確認するために取り出して軽く焙煎し、また素焼きの壺に入れて密閉するというもの。

 この『烏金茶うーきんちゃ』とか『骨董茶ぐーどんちゃ』と呼ばれるお茶は、日本でも都内にあります『一芯二葉いっしんにようさま』にて飲む事が可能です。ですが、相応に高いですよ。


 またプーアル茶については、微生物による発酵をさせていますのでかなり長期間の保存が可能で、しかも密閉せず専用の包装紙で梱包するだけで大丈夫なようです。

 こちらも、30年と長期保存したものを飲みましたが、独特のあの味わいは幾分か和らぎ、角が丸くなった味わいなっています。ただ、内臓の潤いを根こそぎ奪っていく感覚になるので、私は少ししか飲めませんでした。






 さて紅茶に話を戻して。

 たまに相談されるのですが、「未開封の賞味期限切れの紅茶を見つけて…」というもの。飲んで良いものかどうか、迷われると思います。


 常温・未開封で置いておいた紅茶でしたら、高い確率で飲む事が可能です。結露などで湿気ってカビが生えていなければ、まず問題はないかと。ただティーバッグの場合は、香りが飛んでしまっている可能性がありますので、味は落ちると思われます。もし心配なようでしたら、油分を拭き取ったフライパンで火にかけて炒る『ほうじ紅茶』にして召し上がっても良いです。


 それ以外にも、足湯に茶葉を入れて足を清潔にさせるとか、部屋の片隅に開封して置いて脱臭剤代わりにする、などの応用の使い方もあります。





 このように、紅茶やお茶の賞味期限というのは曖昧です。ですが、ご家庭で適切な管理をして保存するというのはかなり難しいので、2ヶ月程度で飲みきるくらいの量の紅茶を購入し、マメに様子を見てゆっくり召し上がるのが最良と思われます。


 賞味期限をあまり気にせず、良いティータイムを過ごして頂きたいものですね。

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