第31話 【番外編】お茶の六大分類

 お久し振りな紅茶コラム、今回は番外編として、お茶を六種類に分類したものをお届けします。中国での分類ですのでちょっと「あれ?」という物もありますが、そこはご勘弁を。


 まずこの六大分類ですが、お茶の発酵の度合いによって分類されます(ここで言う発酵は、茶葉に含まれる酸化酵素による酸化・重合です)(一部例外あり)。





●緑茶

 摘み取った茶葉を、釜で炒ったり蒸気で蒸したりして酸化酵素の働きを止め、青い風味を残したまま製茶したもの。

 日本の緑茶や、中国ですと西湖龍井せいころんじんが上げられます。


●白茶

 摘み取った茶葉をそのまま萎れさせて乾燥させた、シンプルなお茶。青い風味の他にも萎凋香いちょうかと呼ばれる華やかな香りもプラスされます。

 白牡丹はくぼたん(パイムータンとも)が代表的です。


●黄茶

 茶葉の摘み取り方や製法がかなり手間が掛かっており、中国の皇帝も愛飲したと言われるお茶です。水色が黄色っぽくなっている所からネーミングが来ているそうな。

 代表的なのは、君山銀針くんざんぎんしんがあります。なお、筆者は飲んだ事がありません。


●青茶

 いわゆる烏龍茶ウーロンチャの事です。発酵の浅い文山包種ぶんざんほうしゅ凍頂烏龍とうちょううーろんから、発酵の深い武夷岩茶ぶいがんちゃ東方美人とうほうびじんなど、多種多様です。


●紅茶

 言わずと知れた本コラムの主人公。発酵の度合いは深く、完全発酵茶とも言われます。


●黒茶

 このお茶だけはちょっと違います。茶葉が持っている酸化酵素ではなく、コウジカビなどを使って本来の意味の発酵をさせたお茶です。元のお茶は酸化酵素による発酵をさせる場合とさせない場合があるようです。

 いわゆるプーアル茶がこれにあたります。





 この六種類に大別されます。


 紅茶メーカーによっては、上記の白茶や緑茶を作ってもらっている場合もあります。パッケージに記載されている事がほとんどですので、ちょっと面倒ではありますが説明書きをご覧になってみると良いかと。


 白茶だと「white tea」、青茶だと「oolong tea」といった具合になります。


 最近は良質な白茶や烏龍茶は高値で取引されており、専門店では取扱いがある所もあります。ただ高値ですので、私でも手が出せないお値段になっている事もしばしば。ご興味のある方は、ちょっと覗いてみるのも一興かと。

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