第25話 季節限定の紅茶

 今回もまた、箸休め的なサムシングという事で、こちらのコラムを掲載させて頂きます。どうぞ気楽にご覧になって下さい。

 今回のお題ですが、その季節にしか購入できない紅茶というものが存在します。それについての解説です。

 日本人は、限定品という響きに弱いですよね。かく言う私もそうですが。


 まず季節限定の紅茶というと、ダージリンが上げられます。普通に販売されているものではなく、ファーストフラッシュ・セカンドフラッシュ・オータムナルという、その季節に生産された紅茶です。ファーストでしたら春・セカンドでしたら夏・オータムナルでしたら秋となります。これらの紅茶は大体が少量生産であるため、その時期にならないと入手出来ず、時期を外れると売り切れてしまうものです。特にファーストは人気が高いため、世界中で品薄状態になっています。


 それ以外にも、クリスマスの時期になると販売されるのが『クリスマスティー』と言われる紅茶です。

 こちらの紅茶は、ベースのブレンド紅茶にシナモンなどのスパイスを追加したフレーバードティーで、ミルクティーで飲むのが一般的のようです。寒い時期に販売される紅茶ですから、身体を温める意味合いが強いです。


 そして日本独自の季節限定の紅茶では、春先に販売が開始される『桜紅茶』があります。紅茶に桜の葉の塩漬けを乾燥させたものをブレンドした紅茶で、ほのかな塩気と桜餅のようなフレーバーが特徴的です。様々な紅茶メーカーで販売しています。

 香りや味わいから想像できる通り、和菓子との相性は抜群です。


 またハロウィン時期にも、特徴的な限定紅茶が出たりします。

 ハロウィンでは定番の『ジャックオーランタン』にあやかり、かぼちゃのフリーズドライなどをブレンドした『かぼちゃティー』が出てきます。甘くてホッコリとした香りのため、その紅茶単品で飲まれる事が多いようです。


 それ以外にも、冬~春にかけての『特別なイチゴの紅茶』や、夏場にサッパリと頂く『シトラス風味の紅茶』など、その季節にマッチした紅茶を、メーカーは頭を捻って開発し販売しています。企業努力ですねぇ。


 ここに上げた紅茶以外にも、まだまだ知られざる季節限定の紅茶があるかも知れません。メーカーに問い合わせたり店員さんに聞いてみたりして、発掘してみるのも面白いかも。ご興味のある方々は探してみて下さい。


 ちなみに私も、春の桜紅茶は必ず購入します。これを淹れて味わうと、「ああ、春がもうすぐだなぁ」と感じます。お花見の時に魔法瓶に詰めて持参すると、かなり喜ばれますね。お酒だけではなく、こういった紅茶を持ち込むのも一興かと。

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