第51話
町を出て南に2キロほど歩くと岩山が見えてきた。
ざっと流れを確認するとベア出現→俺氏オトリ且つ雷鞭ビリビリ→ユウヤスキル→取り残し一応女神の魔法ドカン!
ユウヤは初戦闘なので無理はするなと言ってある。と言っても俺よりHPもあれば防御も高いので心配しすぎかもしれないがね。
ユウヤが上手くいかなくても雷鞭ならフォローできるし負債神もやるときはやってくれるだろう。
ユウヤがさっきからガチガチだが慣れれば大丈夫だろう。俺はユウヤの頭をポンポンし失敗しても大丈夫だと伝えておく。金色オークとの戦いでかなり精神的に強くなった気がする。あのレベルの敵はそうそういないだろうしな。
しばらく3人で進んでいると熊のような魔物が一体岩陰から姿を現した。
俺は雷鞭をしならせながら一気に距離を詰める。あまりの速さにユウヤが驚いていたがユウヤもしっかり後をついてきた。
そしてベアの視線がこちらに向く前に一気に雷鞭を絡ませ痺れさせる。
『光の剣!』
ユウヤがそういうとなにもないところから大きな光る剣が出現した。
(なにあれ!カッコいい!!)
俺はそんなことを思っているとユウヤが思い切りベアに向けて薙ぎ払う。
すると岩も含めベアが一瞬にして真っ二つになる。
ユウヤがあまりにも思い切りすぎて目を瞑りながら剣を振るものだから俺すら一刀両断されるところだったが躱すのが得意でよかった。
『ご、ごめんなさい』
すぐにユウヤが謝ってきたが危なげなく倒せたんだ。上出来だな。
俺はユウヤの頭をクシャクシャし良くやったなと声をかけるとすごく嬉しそうにしていた。
この調子ならサクサク行けそうだな。
素材の採取もユウヤにやらせてみる。慣れない手つきだったがやり方はなんとか覚えたようだ。
残り2体かよしどんどん行くか。
同じ調子でベアを倒していく。本当に危なげない。というか初戦と三匹目はユウヤの動き自体が違う。レベルが上がったのかな?急成長ってアビだったし。今日負債神がまったく仕事してないもんな。それに越したことはないが。
そしてあっという間に依頼条件をこなし終えると
俺たちは帰路に着く。
まだまだ行けますと言われたが初冒険だったんだ気も張っているだろう。
また明日行くかとなだめさせ町に到着する。でもあの強さならもう少し難易度上げても行けそうだな。そんなことを思いつつ俺達はギルドに報告をしにいく。
『お疲れ様です。初めての依頼はどうでしたか?こちらが今回の報酬になります』
900ゴールドか。今回の報酬をユウヤに渡す。今回の魔物を退治したのはユウヤだし。
負債神が飲み代が〜っと言っていたがお前今回なにもしてないからな。
色々なところからチラチラこっちを見てくる視線を感じながら俺達はギルドを出る。
あの雰囲気本当に慣れないな。まあ俺に向けた視線ではないけどさ。
外へ出てそんなことを思っているとユウヤが口を開く。
『お兄ちゃん。これからもお兄ちゃん達と一緒に行ってもいいかな?』
ふむ。その可能性考えてなかったわけでもないが俺は返事に困る。そもそも冒険の終着点も決まっていないのに連れていっていいのか?
この子が勇者で魔物を退治していくなら俺達よりいいパーティー沢山あるんじゃないのかそんなことを思ってしまう。
しかしこんな子を置いて勝手にしろともいえないのでいつ抜けてもいいし無理をしないという条件で一緒に旅をすることになった。
宿に戻るとロイさんとルナさんがいたのでそのあたりをお話しする。2人とも勇者という職業にかなり驚いていたが賑やかになるのはいいことだということで承諾してくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます