第50話
(あぁ。しっかり考えていくべきだった。絶対噂になるよなぁ。)
『どうしたんですか?お腹減ったんですか?真さんは子供ですね〜。』
くそ。頭を悩まされる原因はお前なのにな。俺は能天気なこの一応女神を見てため息をつく。
そんな時ぐぅ〜っとお腹の音がなった。見るとユウヤがお腹を抑えて少し笑っていた。
『そっか。お腹減ったか。もう昼だし飯食べて依頼に行くか。自己紹介とかもしたいしな。』
こうして俺達は子供も入れそうな食堂を探していく。酒場に行くとこの女神絶対に飲むだろうからな。
少し歩くと食堂があったので入ってみる。お値段もリーズナブルで宜しいな。
席につき適当に料理を頼むと改めて自己紹介をする。
『少しはシェリルっていう女神に聞いてるかもしれないが俺は真だ。職業は治癒使いみたいだがよくわからん。治癒魔法も使えないしな。』
自分で言ってて悲しくなってくるな。
『それでユウヤは今の所わかってることってどのくらいなんだ?』
『えっと職業が勇者でレベル1。あとはステータスが全部15に振ってあるって言ってました。スキルは光の剣っていうのを使えるみたいです。あとアビリティは急成長らしいです。』
勇者っぽいスキルだな。俺のいまだに使えない謎のヒールと交換してほしい。
『そうか。あとで試してみるか。』
はい!っと元気な返事が返ってくる。そしてチラッとユウヤが負債神を見ると負債神はフンッと顔を逸らす。
(なにがそんなに嫌なのか。)
『こいつはミラな。シェリルって女神に聞いてるかもしれないが一応女神でいまは返済のためにこっちで冒険することになったらしい。強さは認めたくないがかなり強いよ。』
少し負債神の口元がぴくぴくしてる。褒められることに弱いな。扱いやすいやつめ。
『私は一緒に行くのは反対です。この子が活躍するほど私の返済が滞るじゃないですか!』
(あぁ。そういうことですか〜)
俺は失笑していると、ユウヤが『それなら今度僕が倒せた魔物をミラさんの貢献にしてもらうように伝えてもらうというのはダメですか?』
『えっ、いいの!よく見たらあなたとっても可愛い顔してるじゃない!ありがと〜』
現金すぎるやつだな。抱きつきスリスリとユウヤの頭を撫でている。ユウヤは顔が真っ赤だ。
そんなこんなで注文していた料理が来る。
俺達はガツガツと食べる。味はリーズナブルな味だったがお腹は膨れたのでよしだ!
食後に依頼書を確認するとベア3体の討伐みたいだ。ベアか、、熊だろうな。店の人に聞くと元の世界の熊のような魔物で町を出て南にある岩山にいるらしい。
こうして俺達は町の外へ向かう。とりあえずリーダーのような立場になっている以上全員無事に帰ってくることを第一に考えて行動しよう。
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