第36話 ―最強のガースト!?―★

「なんで、ロニーがいるんだよ!」


「わらはも帰るのじゃ!」


 謝恩会のあと、てっきり屋敷に帰ると思っていたが……


「一応、聞くがどこに帰るんだ?」


「決まっておるだろう!もちろん、ジャックの店じゃ」


 店主と女戦士が、帝国国王の城専属送迎馬車に乗ろうとすると、お嬢様も乗り込んで来たのだ。


「ジャックの店に泊まった方が、すぐに稽古が出来て良いのじゃ!!」


「なっ!」


「では、お姫様を宜しくお願いします」


――バタン


 馬車のドアが閉められた!窓の外では、ドアを閉めた老執事が手を振っていた。お嬢様と女戦士に挟まれた店主を乗せ、馬車は走り出した。


 こうして、お嬢様は強引にも店主の店に泊まる事になったのだった。


◇◇◇


 店主の店の二階にて水浴びを終えたお嬢様は、ノースリーブの少し胸元のあいた丸首の黄色いワンピースに着替えた。


「ふう!気持ち良かったのじゃ!!」


 お嬢様は、部屋に戻ってくるとビックリしていた。


「りっ、リリー!なんて格好をしておるのじゃ!!///」


 お嬢様は慌ててドアを閉めた。


「なんてって今、下着を着る所」


 女戦士はいつものごとく、淡々と言った。


 お嬢様が驚くのも無理はない。女戦士は素っ裸だった。


『凄い!透き通るような白い肌なのじゃ!!』


 そして、女戦士は腰に黒いガーターベルトをつけ、ベッドを台にして片足を乗せながら、黒い網タイツを履いていた。つまり……




 ノーブラノーパンだ!


 右足の網タイツを履いた女戦士は、今度は左足の網タイツを履き始めた。


『凄い胸なのじゃ!』


 かがんだ女戦士の胸は、たわわだった。


『それに、大人なのじゃ!』


 もちろん生えていた。そして綺麗に整っていた。お嬢様は女戦士に比べ、つるぺただった。


 女戦士は両足に網タイツを履くと真っ直ぐに立ち、吊り紐のハング(留め具)で、カチカチと網タイツを吊った。それから、黒いパンツを履いた。


 リビングでは明かるさの大きいカンテラが使われているが、部屋の中ではロウソクが使われ、時折その炎が揺れ、それがまた女戦士の素肌を艶かしく照らしていた。


『黒の下着にガーター!リリーは、やっぱり大人の女性なのだ。そして、ジャックはこういうのが好みなのじゃろうか?』


「どうしたロニー?」


 お嬢様の視線に気づき、女戦士は言った。


「リリーは大人なのじゃ!」


「もう、22だ」


 女戦士は、黒いブラのヒモを両肩にかけると、体を前に傾け、下乳にカップを当て背中のホックを留めた。


「ジャックは幾つなのじゃ?」


「25だ」


 そしてその体勢のままカップに手を入れ、胸を片方ずつ中心に向かって寄せると、体を起こしストラップの長さを調整した。最後に背中に両手を回すと……


――スッ


 下に引っ張り位置を合わせた。


『てっ、手早いのじゃ!』


 ブラをつけ、白のカッターシャツをはおった女戦士は、お嬢様の視線を感じたままだったのでこう思った。


『そうか!ロニーもガーターをつけてみたいのか!!』


 なので言った。


「ロニーも試してみたら?」


「えっ!?」


「タイツはある?」


「白いのならあるのじゃ」


「それでいい」


「えっ!?」


 そう言った女戦士は、ガーターベルトを出した。


 ガーターを着けるという事で、お嬢様はピンクの紐パンツを脱ぐと、ノースリーブの黄色いワンピースをまくり上げ、下半身すっぽんぽんになった。


『はっ、恥ずかしいのじゃ!女同士でも、物凄く恥ずかしいのじゃ!!』


 お嬢様は顔を真っ赤にしていた。


「じゃあ、ガーターベルトを着けて」


「分かったのじゃ!」


 お嬢様は早速、ガーターベルトをつけてみた。ホックを着ける。


「前後が反対だ」


「そうなのか!?」


 ガーターベルトには前後があった。お嬢様は直した。


「広がってる方が後ろだ。狭いほうが後ろだと、しゃがむ時に、お尻に吊り紐が食い込んでしゃがめなくなる」


「そっ!そうなのか!?」


 お嬢様には新鮮な驚きだった!


「それじゃあ、タイツを履いて」


 お嬢様もベッドに足をかけた。


『はっ、恥ずかしい!物凄く、恥ずかしいのじゃああああ!!!』


 それでも、大人の階段を上がる為、我慢してタイツを履いた。


「じゃあ、真っ直ぐたったら、まずは前の留め具でタイツを留めて」


――カチッ


―カチッ


「こうか?」


 お嬢様は、前の紐のハングで白いタイツを留めた。


「後ろの紐はそのまま垂らすと、やや横になる。そこならお尻に紐が当たらない。だから、その位置で吊って留める」


――カチッ


―カチッ


 お嬢様は、後ろの紐のハングで白いタイツを留めた。


「そしたらパンツ履いて」


「ところで、なんでパンツは、ガーターの上なんじゃ?」


「吊り紐の下だと、トイレでパンツが下ろせないから」


「なるほどなのじゃ!!」


 お嬢様は、ピンクの紐パンの紐を結んだ。


「どうじゃ?」


「可愛い///」


 と、女戦士はおもわずつぶやいた。


 お嬢様の、お腹の所でまくれて止まったスカート。そのしたから伸びる黒いガーターベルトと、白いタイツの足。そしてピンクの紐パン!!


 誰かが見たら、卒倒もの可愛さだろう。


 お嬢様は女戦士に可愛いと、言われて、今夜は、リリーよりもっと凄い格好で、店主を脳殺!!と、考えていたが、いや、やはり可憐な少女をアピールしなければ!!と、思い直していた。


「じゃあ、試しにしゃがんでみて」


「こうか?」


 お嬢さんはスカートを直すと、両ビザをそろえてしゃがんでみた。


「おっ!紐が当たらないのじゃ!!」


 それを見て、女戦士は嬉しそうに笑った。


「そう言えば、なぜパンツを脱いだんだ?私はその方がやりやすいからだが、パンツを履いたままベルトをつけて、あとから紐をパンツの下に通してもいいのだぞ!」


 と、女戦士。


「リリー!







それを先にいうのじゃ!!」


それを聞いた、お嬢様は耳まで真っ赤にして、女戦士に言ったのだった。


【ステータス】


☆お嬢様

・ノースリーブの少し胸元のあいた丸首の黄色いワンピース。

・黒のガーターベルトに白のタイツ

・パンツは、ピンクの紐パン


★女戦士

・第二ボタンまで開けた白のカッターシャツ

・ガーター+網タイツ→略して、ガー網タイ!!(全部黒だよ!)

・とにかく黒の下着上下!


※タイトルでは、『ガースト』つまりガーター・ストッキングの略になっていますが、この世界ではナイロンはないのでタイツなんです!でも、『ガータイ』だとアレなんで、どうかお許しを!!


 ガースト万歳!!!(;`・ω・)ノ


つづく

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