第10話 第七夜 早過ぎた帰還
結局、走り出して数日でカトマンズに帰ってきた。
でいろんな人に話しを聞いた結果、大体事情が分かった。
世界的な原油高のおり、ガソリン等の輸入元であるインドの石油会社が値上げを通告したらしい。政府間交渉の結果、石油製品のすべての値上げがネパ-ル国内で予告された。結果、一斉に買い溜めに走ったらしい。
さらに悪いことに、ネパ-ル国内の石油供給会社が、値上げに反対してストを起こし、全土へのガソリン他の供給が途絶えた。こんな所の様だ。ストは1-2日で済んだのだが、その余波を食らって事情が悪化したって事だ。
今思い返すと、東征を強行しても数日立ったら、ガソリンは手に入ったかもしれない。けど、与えられた少ない兆候を読み取って、類推し、情報を集めて、最悪の結果(走行不能等)を回避し、兎にも角にもカトマンズまで戻れたことに満足している。
まだ、旅する勘は鈍っていない。
おかげで時間が余ってしまった。この数日は、何もしないで飯食って、本読んで、お茶飲んでごろごろ怠惰に過すつもり。
Hypericum
途中にあった燃料集積所の前に、タンクロ-リ-が異常に、
しかも動く気配無しに留っていたのを見て、何か変だとは思っ
たんだ。
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