どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第1317話 どエルフさんとジャイアントエルフ二号機
第1317話 どエルフさんとジャイアントエルフ二号機
【前回のあらすじ】
デラえもん、尻にATフィールドを展開して難を逃れる。
「ほんと、疲れてるにしても、もう少し内容を考えろよ……」
なにも仕事をしていないのになんでこんなに疲れているのだろう。
これはまた病気が酷くなっているのかもしれないな。
お仕事ください……。(切実)
「こんな下品なパロをかますような作家に仕事が来ると思って?」
こういう作風でやってるんやで仕方ないやろがい……。(開き直り)
「はい、ちゃっちゃとあらすじに戻る」
マミーシステムがダウンし、再び手動でデラえもんと戦うことになった女エルフ。しかし、そんな彼女を助けにもう一体のジャイアントエルフが現れる。
「お待たせしましたお姉さま!! エリィにここはお任せください!!」
「……エリィ!? どうして貴方が!?」
「そんなことより、はやくリリエルから【性闘衣】を受け取ってください!! ここは私とジャイアントエルフ二号機が引き受けます!!」
赤い二号機登場。
乗っているのは幼児退行をしてしまった新女王。
ここまでネタは読めていたでしょうか。
という所で、そろそろ本編へ――。
◇ ◇ ◇ ◇
「この!! よくもやってくれたなデラえもん!! お前のせいで、お姉様と私たちがどれだけ迷惑を被ったか!!」
『誰!? くそっ、まさかもう一体ジャイアントエルフがいるなんて!!』
「おまけに私は幼児退行して主人格を乗っ取られるし――いったいこの落とし前はどうつけてくれるのよ!! 頭に来たんだから!!」
ジャイアントエルフ二号機のパンチがデラえもんを揺らす。
そのフォルムで打撃ダメージを無効化できるデラえもんだが、急な二号機の攻撃により防御態勢に移動出来ない。
胸の前で腕でガードをすると、彼はジャイアントエルフのパンチラッシュを受け止めた。
『ぐっ……!! そっちのジャイアントエルフよりパンチが重い!?』
「当たり前よ!! 二号機は初号機のデータを元に改修されたジャイアントエルフ!! こっちの方が性能は上よ!!」
ジャイアントエルフ二号機がパンチを止めるとデラえもんを抱えた。
起き上がりこぼしロボットを腰だめの体勢で持ち上げると、その場でぐるぐると回転する。遠心力を利用して彼女はデラえもんの巨体を空に向かって放り投げた。
間延びしたマザーコンピューターの叫び声が南の大陸の空に響く。
「地上戦は見事なものだったけれど対空戦はどうかしら!! さぁ、自由落下に逆らってどこまで戦えるか見せてもらおうじゃない!!」
言うや、ジャイアントエルフ二号機もまた空に向かって跳躍した。
対空戦闘。デラえもんの身体を地に着けないよう、まるで蹴鞠でもするように打ち上げていく。なかなか見る者を圧倒する光景だった。
そんな義妹の奮闘をコクピットの中で眺めていた女エルフ――。
「いったいどうしてエリィがここに。というか、何故二号機に乗って」
『その質問には私たちが答えよう』
「その声は――三バカ博士!!」
コクピットに入電したのは、ジャイアントエルフを作った破壊神側が抱えるマッドサイエンティストたち。
ドクターオクトパスくんと、浜乙女博士、そしてジャム博士の三人だった。
まぁ、そうなのではないかと女エルフも思ってはいた。
『ジャイアントエルフ二号機は、初号機のバックアップとして作成しておいた予備の巨人エルフだ』
『だおだお。初号機が壊れた時用にもう一つ作っておいたんだお』
『ただ作るだけじゃ面白くないっていうんで、色々と俺たちの方で改造を施したがな。まぁ、そのおかげもあって、エルフじゃない人間のお嬢ちゃんでも操れてる。なんでもやってみるもんだなぁ……ひっく』
予備があるならはよ出さんかいと女エルフが遠い目をする。
まぁ、乗る人間がいなかったということで納得した。
それよりもだ――。
「エリィがどうしてあれに乗っているの?」
『それはそれ。ア・マゾ・ンの破壊工作を追えて逃げてきた所を、我々が回収したまでのこと』
『偽ティトくんも、僕らのコントロール下にあったから楽だったんだお』
「……ってことは、ケティやコーネリアもそっちにいるのね?」
よかったと仲間の無事を安心したのも束の間、『○ンジくん!!』と○サトさんっぽい女が声を荒げる。前を見てという言葉に顔を上げれば、いつかみたエントリープラグがこちらに向かって飛んで来ている。
「マスター!! 【性闘衣】の準備完了しました!!」
「でかしたわよリリエル!! よっしゃ、これで長かった知恵の神との戦いもフィニッシュじゃ!!」
『シンジくん!! エントリープラグの挿入体勢に入って!!』
言われるまま、女エルフは飛んでくるエントリープラグを捕まえる。
空いている方の鼻の穴にそれを突き刺せば、彼女が入っているコクピットが一瞬似虹色に輝いた。ドッキング成功――それと同時に、女エルフのコクピットの上部が開いて何かが落下してくる。
それは赤い衣。
この章でずっと追い続けた神が造りし超兵器。
九つに分割されてなお、強大な力を人に与える神秘のアイテム。
それを再び一つにまとめて、女エルフの戦う力に還元するための衣装。
「マスター着てください!! これが【性闘衣】です!!」
「これが……破壊神ライダーンが作ったというの伝説の装備品!!」
「そうです!! デストロイモードでそれを身につければマスターは無敵です!! デラえもんなんかには決して負けません!!」
「分かった!! 分かったわ!! けど……」
明らかに小さい布面積。上着はピッチピッチ、スカートも短い、さらにはニーハイソックスもあきらかにサイズが一回り小さい。ジャケットがあるけれど、それでは隠しきれない何か――。
「これ、着たらちょっといろいろはみ出すんじゃない?」
「……ですよねえ?」
センシティブを極めてしまった女エルフの身体に、その衣装はちょっぴり――いやだいぶ小さかった。かなり小さかった。
むっちむっちの巨女があきあらかにサイズ合わない服を着ている。
そんな特殊なニーズに応える仕上がりになっていた。
だって仕方ないじゃない。
デストロイモードじゃない状態を想定して作り直したんだから。
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