どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第1315話 どELF娘さんと新【性闘衣】
第1315話 どELF娘さんと新【性闘衣】
【前回のあらすじ】
ついに全ての【ダブルオーの衣】がここに揃った。
ELF娘はそれを解いて、破壊神が残した神聖遺物【性闘衣】を編み上げる。
できあがったのは真紅のバトルドレス。
それは、魔法少女デストロイモードでばいんばいんな身体になった、真ウワキツモーラの身体にジャストフィットするものだった。
「いや!! モーラさんはそんな身体じゃない!! 胸もくびれもないすってんどん!! こんな衣装を着たら恥をかいてしまうぞ!!」
そして男騎士から物言いが入った。
女エルフと長く一緒にいる彼には分かった。
この服は女エルフの身体では持て余す。
貧相な身体にセクシーな服を合わせることほど惨めなことはない。明らかに足りていない身体に、形崩れしてしまった衣装に人は言葉を失う。
それは男騎士の純粋な善意。女エルフに恥をかいて欲しくないという思いから出た発言だった。けれども、ちょっと現状を把握していなかった。
「いや、今マスターは、魔法少女デストロイモードでばいんばいんな身体に」
「嘘だ!! モーラさんがそんな巨乳エルフになんてなるはずがない!! とにかく、彼女の身体にちゃんとあったサイズに作り直すんだ!!」
「……えぇ」
かくしてELF娘はせっかく作った【性闘衣】を作り直すハメになるのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「まぁ、そこまでマスターのパートナーが仰るなら、作り替えるのもやぶさかではないですけれども」
「ぜひそうしてくれ」
「けど、いったいどういう方向性で行くんです? ぶっちゃけ、マスターも交戦中で余裕がありませんから、あまり派手な加工をしている時間はないですけれど?」
「……要はモーラさんの身体に余っても調整が利くようにすればいいんだ。今のドレスをセパレートにすることはできるか?」
意外とまともな改善案を出してくる男騎士。
なるほどワンピースタイプだとあきらかに体格が合っていないと裾を持て余してしまい、それが周りに分かってしまう。しかし、上下に分かれていればスカートの位置を上に上げたりすることで体型の乱れを隠すことができる。
普通に名案ではと納得するELF娘。
男騎士、アホの癖に意外と考えていた。こと冒険と女エルフについては、彼も普通に知恵が回るようだった。
「スカートも丈が長いと裾を踏んで目立つ。だったら、最初から切り詰めてしまえばいいだけのこと」
「なるほど。膝丈くらいにしておきますか?」
「いや、モーラさんの貧相太ももでは膝丈で仕上げても膝下まで隠れる仕上がりになるだろう。もういっそミニスカート、太ももが見えるくらいまで切り上げよう」
「なっ、なるほど……!!」
「上着もノースリーブにしよう。肩出しにしてしまえば、肩幅が合わないという悲劇も起こらない。ついでに、こっちも裾をちょっと上げてしまった方がいい」
「……おへそが見えたりしないですかね?」
「そこをスカートでカバーするんだろうが。モーラさんのエルフにあるまじき寸胴ボディを舐めるな。スカートを留める位置でくびれができあがるんだぞ。そんな身体の持ち主に、ヘソ出しがどうとか気にしてる余裕があるか」
女エルフの身体について詳しすぎである。
流石に身内のキングエルフも青い顔をしていた。
いったい何をしていたら、そんなにパートナーの身体の詳細に詳しくなるのか。
これはもしかするとおじさんになる日は近いのではないか。先ほど勢いに任せて倒しておくべきだったのではと、ちょっと胸に手を当てて考える女エルフの兄だった。
それはそれとして――。
「なるほど!! 参考になります!!」
ELF娘はすっかりと男騎士の口車に乗せられていた。
もうすっかり女エルフの身体が、むっちむっちのバインバインの恵体モードになっていることなど忘れている。ソシャゲだとムチムチママ枠に入っていることなど、既に忘却の彼方であった。
どんどんと男騎士の意見を取り入れて改造されていく【性闘衣】。
「なんだかんだ言って、モーラさんは脚がきれいだ!! 女性の脚を美しく見せるのにはやはり黒タイツ!! しかし、モーラさんの白い肌も捨てがたい!!」
「なるほど!! ニーソックなどどうでしょう!!」
「モーラさんはあれでいて結構冷え性!! セパレートにしようと言い出したのは俺だが、ちょっとそのあたりのフォローが欲しい!!」
「黒インナーを着せるのはどうでしょうか!! 最近は薄手でも発熱して温かいような素材のものが多いです!!」
「あと、普通に体温調整がしやすいように羽織るものが欲しい!! モーラさんには身体を大切にして欲しい!! これはパートナーとして切実な願いだ!!」
「布も大量に余っていますし、コートにしてみましょうか」
「ここまで散々、ぶかぶかのドレスだとモーラさんの貧相な身体が目立つと言って来たけれども――萌え袖みたいにちょっと丈が余っている感じも、それはそれで可愛らしいというような気がしてきた」
「じゃぁ、コートの袖はあまり気味な感じで」
「ちょっと中二病っぽい要素を取り入れるのはどうだろう」
「マスターって遊び心が足りてないですからね。そうだ、眼帯とかどうです? あとは、なんか海賊のコスプレ帽子とか被らせてみるのは」
やんややんや。
次々に出てくるアイデアにより、魔改造を施されていく破壊神の【性闘衣】。
ようやくこれだと男騎士が唸った時、そこにあったのは――。
「おぉ、なるほど。これは確かにモーラさんに似合いそうだ!」
「言うほど悪くない仕上がりになりましたね。ファンタジーっぽさを残しつつ、遊び心を演出して、なおかつそこはかとなくエッチなこの感じ」
「無理なくセンシティブを発揮できそうなのがいいな。これなら貧乳つるぺたすってんどんのモーラさんでも安心だ」
「ですねぇ。乳キャラでなくてもこれを着れば、そこそこエッチなキャラに見える」
「しかし海賊帽子はちょっと盛りすぎだっただろうか」
「いいんですよこれくらいの遊び心があった方が画になりますから」
そこには某船長の海賊服のようなものができあがっていた。
センシティブと言えば確かにその衣装&そのキャラ。もはやセンシティブの代名詞と言っていいようなその赤い衣装。
海母神マーチがシーマ村の店長に渡した衣装にも似たそれ。
彼女が介入してきた時から、このオチは既定路線だった。
センシティブセンシティブ言ってる時点でお察しだった。
「「これはいい撮れ高が期待できそうだぞ!!」」
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