第1304話 どエルフさんとダブルエントリーシステム

【前回のあらすじ】


 女エルフエントリープラグに搭乗する。

 桃白白のアレで。


「いやほんと、無茶苦茶なエントリーじゃない。朝目○聞のネタ漫画じゃないんだからさ」


 空を飛ぶ棒に乗ってジャイアントエルフの元へと向かう女エルフ。

 ついでにELF娘も。


 どうやら、ジャイアントエルフはダブルエントリーシステムを採用しているらしい。二つのエントリープラグで、エルフとELFが同時に操作するとは、新劇版へのリスペクトか。それとも、キングエルフが果たしたELFとの合体に対するアンチテーゼか。


「絶対にその場のノリで書いているだけでしょ」


 現在「2022/8/14 2:40」でございます。(白目)

 最近、どエルフさんの執筆コストが高くなってきたのと、他の原稿を平日の深夜までやっているせいで、めっきりと不健康&集中力低下。というか、五日みっちり原稿やった後に、さらにもう一日頑張って原稿やるのしんどいです。


 週休一日で小説書いてるのに、いっこうに幸せになれないのなんでなんだぜ……。


「……はやく、次の商業小説を出せるといいわね」


 収入も断たれ、生きるのも厳しいこの状況で、どこまでやれるのか。最後まで足掻くつもりですが、どうか応援していただけると幸いです。いやほんと、マジでこのままだと普通に死ぬので。誰か助けて。


「ところで、あらすじだけれど」


 ダブルエントリーっていうけれど、どこにエントリーするのさ!?

 エントリーシステムの元ネタ的に、入るのはやっぱりあそこよね!!

 大丈夫なのそんな表現して。当時放映できていたんだから問題ないだろ。そもそもKADOKAWAさんが絡んでる作品だし。


 そんな感じで、今回も絶賛お世話になった出版社に喧嘩を売るようなパロディに走る筆者なのであった――。(ほんまごめんちゃい)


◇ ◇ ◇ ◇


「……鼻やんけ、ダブルエントリーシステム」


「良い感じに鼻にすっぽりおさまりましたね。絵面は完全に間抜けですけど」


 女エルフとELF娘、無事にジャイアントエルフにエントリーする。

 いったいどこにどうやってエントリーされるかと肝を冷やしたが、蓋を開けてみれば安全な場所。

 鼻の穴にすっぽりと入って彼女達は、ジャイアントエルフにエントリーした。


 たちまち、女エルフ達が入っているエントリープラグが光で溢れる。


『ジャイアントエルフ、エントリープラグ挿入完了。シンクロ率――98%』


「あら、完全にはシンクロできてないんだ」


「もうなんていうか、ごく自然にコクピットに乗っちゃってますよねマスター」


「もうここまできたらなんでも構わないわよ。それより、ちゃっちゃとやって、ちゃっちゃと倒しちゃいましょ。これで、長い長い第九部もおしまいよ」


「そしてメタネタも容赦なく使う」


『ジャイアントエルフ発進準備完了!! 十秒後に、目標10㎞の地点に射出!!』


 ジャイアントエルフが浸っていた培養槽から液が抜け、ベルトで固定された身体が露わになる。全裸かと思われたその身体は、ぴちっとしたスーツに覆われていて、なんとかギリギリレーティングは守られているようだった。


 ジャイアントエルフがベルトで固定された射出用の台座が上昇しはじめる。

 女エルフ達が通ってきたエントリープラグ挿入のための通路と同じように、南の大陸の地下に張り巡らされた通路を通って、ジャイアントエルフの巨体が運ばれる。


 アナウンスによれば、目標10㎞の地点に射出されるらしいが――。


『もうすぐ地表です。パイロットは衝撃に備えてください』


「はいはーい、了解ですよと」


「マスター、ほんと軽すぎません? 世界の命運がかかった戦いなんですよ?」


「リリエル。これくらいとぼけてないと、この小説の主人公は務まらないわよ。きっとこの後も、またしょーもない展開が待ってるのよ」


「どうしてそんな」


「木曜更新。こいつは三話目だから」


「あ、なるほど。あと一話で完全勝利、完全決着は絶対無理ですね」


 メタい展開解説やめてもろて。

 そんなこんなで、ジャイアントエルフがついに地表に現れる。


 熱帯密林都市ア・マゾ・ン。

 ワンコ教授達が暴れたことにより、炎に包まれた知恵の神の都市。そこを闊歩するずんぐりむっくりの巨大なおきあがりこぼし。水色をした巨体を揺らして、彼はのそりのそりとジャイアントエルフの方に近づいてくる。


『こんにちは。ぼく、デラえもんです』


「……やっぱり、全ての黒幕はデラえもんだったのね。最初に出会った時から、胡散臭いなとは思っていたのよ」


「言ってる場合ですか。ほらほら、敵が迫って来てますよ」


「分かってるわよ!! マ……ミサ○さん!! 作戦開始はまだですか!!」


『おまたせ、状況確認が完了したわ!! いいわよシンジくん!! ジャイアントエルフ発進!!』


 謎の海賊コスプレ女の号令で、ジャイアントエルフを拘束していたベルトが外れる。地に足を突いたジャイアントエルフ。その身体がふらりと前に傾く。


「やっ、ちょっ!! なにこれ、全然動かし方がわからない!!」


「マスター!! 作戦開始したのになにやってるんですか!!」


「ぶっつけ本番で動かせる方がおかしいでしょうよ……って、うわっ、地面にぶつかる!!」


 パロ元よろしくその場につんのめって倒れるジャイアントエルフ。無様なその動きに「うふふふ」とデラえもんが薄ら笑いを浮かべる。「なにくそ」と立ち上がろうとするが――高いシンクロ率に反してその身体が動かない。


 どうして動かないのか。


 動け動けよと女エルフはハンドルを引くがその巨体はびくともせず。

 そうこうしているうちに、ジャイアントエルフを巨大な丸い影が覆った。


 まずい――そう思った時には、既にその首を締め上げられている。


 ジャイアントエルフの巨体が宙に浮いた。


『やってくれたなモーラさん。まさか君たちが我々の陰謀に気がつき、ここまで追い込むとは予想外だよ』


「デラえもん、アンタの願いはいったいなに!? 今の人類を作り出しておきながら、未だにELFを使って実験を繰り返し――何をしようとしているの!!」


『ふふふふ、それはね。僕は、世界の創造主になろうとしているんだよ』


「神ですって!?」


『知恵の神アリスト・F・テレスさまが残してくれた様々な叡智を使って、僕はこの南の大陸に新たな文明・新たな生命・新たな歴史を作る』


「どうして……そんなことを!!」


『決まっているだろう……』


 ぱっかりとデラえらもんの丸い顔が上下に割れたかと思うと、そこから禍々しい銃口が飛び出す。不気味に「うふふふ」と微笑む知恵の神の使徒は、さも当然という表情で、女エルフたちに言った。


『それはこれが、大長編○ラえもんのパロディだからさ!!』


「「最後までメタネタ!!」」


『さぁ、そして滅びるがいい!! シンプルに――破壊光線!!』


 デラえもんの口から黄色い光が射出される。

 それは無防備なジャイアントエルフの腹を貫通して天へと昇った。


 響く絶叫。エントリープラグ内を襲う雷撃。

 はたして女エルフたちは無事なのか――。


 待て、次週!!


「いや、まだ、今週はあと一回更新あるから!!」


 待て、明日!!(メタネタほんとすんません。いっぱいいっぱいです)

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