どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第1205話 ど仮面の騎士さんと降って湧いたようなハーレム
第1205話 ど仮面の騎士さんと降って湧いたようなハーレム
【前回のあらすじ】
神造遺物【ダブルオーの衣】を求めてプール更衣室へと忍び込んだ仮面の騎士達。
しかし、そんな彼らを謎の同僚――ピンク色の髪をしたおかっぱの女が襲う。
どうして教師なのにそんな弾けた色の髪型が許されているのか。そもそも、なんでジャージ男にそこまで熱烈に迫ってくるのか。あと、ちょいちょいエッチな感じなのはいかがなものか。
かっこつけても所詮は童貞。暗黒大陸という殺伐とした大地で育ったが故に、性的知識というかイベントに恵まれなかった仮面の騎士には苦しい展開。
迫り来る淫乱ピンクの魔の手とおっぱいに為す術もない――。
「ちょっと、抜け駆けは酷いんじゃないおばさん。先生は私の先生なんだけれど」
「……誰がオバサンだと。もう一度いってみろ小娘」
「なに!? なにがどうなってるの!? だれ、誰のセリフなのさっきの!?」
そこに割り込んだのはエメラルドグリーンの髪の女。ツインテール、気の強い感じの少女がなぜか更衣室の入り口には立っていた。
ピンクの髪の元教え子に、緑の髪の押しかけJK娘。
ここに来て、突然はじまった仮面の騎士のモテ期。
元ネタのキャラも散々振り回された挙げ句、最後には誰とも結婚まで行かなかった。そんな悲しい歴史がここでも繰り広げられてしまうのか。
どうしてこうなった仮面の騎士、ここが男の正念場だ――。
「た、助けて!! 女性怖い!!」
◇ ◇ ◇ ◇
その後、さらに赤毛ロングのキレイめお姉さんに、茶髪ショートのOL風お姉さん、さらにエキゾチックな褐色南国少女を加えて、ジャージ男争奪戦はヒートアップした。それはもう、見ているこっちが胸焼けするほどに盛り上がった。
「先生は私のパパになってくれるかもしれない男よ!!」
「ちょっと酷いんじゃないですか合力先生!! 女は男にとって都合の良い道具じゃないんですからね!!」
「黙れ下郎ども。貴様らに合力先生の何が分かるというのだ……」
「合力。そんな小娘に気を取られてどうするの。貴方には教師としての崇高な目的と理念があったはずよ。それを思い出して」
「嫌な女達!! 貴方たちがいなければ先生と一緒にいられるのに!!」
地獄絵図。繰り広げられる女達の醜い男の奪い合い。
気がつけば掴みかかっての殴り合っての暴力沙汰。更衣室はあっという間に訳の分からない熱気に包まれてしまった。こうなってしまっては、もう誰も彼女達を止められない。「○してやる!」という物騒なセリフが天井に木霊し、あっという間に狂気が場を支配していた。
そんな更衣室に背を向けて、仮面の騎士と少年勇者が更衣室を飛び出す。
女達が騒ぎ出してすぐ、その騒乱を狙っての鮮やかな脱出。ピンチを逆に利用して彼らは無事に人の目を掻い潜ってプールを後にしたのだった。
まぁ、仮面の騎士は心に深い傷を負ってしまったが。
「セイソさん、ほらもう更衣室から脱出しましたから。大丈夫ですから」
「怖い。女性怖いよ。もう僕、結婚なんてしたくない……」
「泣かないでくださいよ。軟弱なんだから」
「どうして女性は争うの。どうして仲良くできないの。あんなゴリラ男のためにこんなことをして、意味が分からないよ……」
肩を落としてメソメソと泣く仮面の騎士。
サングラスを外して仮面を被ると、彼はいよいよ激しく泣き出した。人目をはばからず、隣の少年に遠慮もせず盛大に泣き喚いた。
ハーレムは男の浪漫とはよく言うが、それはハーレムに耐性のある男の言葉。世の中には、複数の女性から好意を向けられることになれていない、骨の髄まで童貞な男というのが存在するのだ。
安心して接することができるのが母親だけという、そういう男が――。
「そういえば、セイソさんっていい歳なのに未婚でしたよね」
「しかたねーだろ!! 女の子怖いんだもの!! 自分より年上の女の子だったら安心できるけれど、年下とか絶対に無理!!」
(これは一生結婚できない奴だな……)
トラウマを垣間見せつつ仮面の騎士と少年勇者は道を急ぐ。
生徒用の更衣室に戻って自分達の服に着替えて目指すは校舎の外。授業中の学校を突っ切って彼らは校門へと向かった。
時刻はそろそろ日が翳ってくる頃。プールの指導に気が行っているからだろうか、やって来た時と違って生徒指導の体育教師に目をつけられるようなことはない。これにて任務完了、戦艦オーカマに帰投する――。
「おっと、待ちな!! その【ダブルオー衣】を、お前達のようなよそ者に渡すわけにはいかない!!」
「……なに!?」
声と共に校門の前に影がひょこりと姿を現わす。
赤い服に金色の髪、身長の高い偉丈夫が太陽を背にして立ち尽くす。手には細身のサーベル。どうやらこの未来都市において剣の心得があるらしい。
きらりと輝くのは銀の仮面。
「返して貰おう!! その【ダブルオーの衣】は我らナオン軍残党の希望!! 着るべきはそのようなニセモノではない――!!」
「……ナオン軍だって!? そんな、神聖モテモテ帝国とかに出て来そうな、絶妙なネーミングの軍隊が存在するのか!?」
「いや、それよりもあの仮面、あの格好、まさか……」
仮面の騎士が居ることで、このキャラのパロは起こらないだろうと彼らは油断していた。パロキャラが二体も出て来たらわっちゃわっちゃ。事態がそれこそ収拾がつかなくなってしまう。なので――絶対にその展開はないと開き直っていた。
しかし、皆さんお忘れではないだろうか。
パロ元はそもそも――あの赤くてキザな仮面野郎を、新作出す度にパロっているということに。本家本元が最大にして最強のパロディ先。
俗に言う公式がお病気状態だということを。
「これ以上の好き勝手はこのネオナオン軍総統――フルモロンダルが許さん!!」
「「また、訳の分かんねー奴がしゃしゃり出てきた!!」」
「覚悟しろ戦艦オーカマの手先どもよ!! やらせはせん、やらせはせんぞ!!」
「「それまた違う人のセリフでしょ!!」」
最後の最後まで押し寄せる宇宙世紀パロ。
仮面の騎士が赤い服なんか着てしまったばっかりに、ちょっとややっこしい感じに物語が転がりはじめるのだった――。
「おっと、私も忘れて困ってはこまるな。この――ゼックス・マーキスをな!!」
「「またなんかヤバイキャラが出て来た!!」」
「ユニ○ーックス!!」
「「ただの服の種類!!」」
「ちん○は出ているか?」
「そしてこっちはただの変態!!」
「思い出せ○ン!! お前が欲しかったのは本当にそんな力か!!」
「「一番擦っちゃいけない仮面キャラ!! あと、一時的な奴でしょ!!」」
「来たかよ!! ○―セルフ!!」
「「原作の言葉通りなのに、なんでヤバく聞こえちゃうの!!」」
仮面キャラのヒロイン大集合の後は、仮面キャラのパロキャラ大集合。
まるで仮面の騎士をはめるような怒濤の展開だった。
仮面キャラの闇は深い、本当に深い――。
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