どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第598話 どエルフさんと魔法少女ウワキツモーラ
第八章 魔法少女ウワキツモーラサーティ!!
第598話 どエルフさんと魔法少女ウワキツモーラ
【前回のあらすじ】
「……うぉい!! タイトル!!」
ついに明かされる真実。
第一王女率いる白百合女王国暫定政府側。彼らに密書を送り付け、梁山パークとの戦いの火ぶたを切らせたのは何を隠そう男騎士だったのだ。
どうりで梁山パーク側が脅しをしかけて来たにしては浮足立っていた訳だ。
そして、これでは完全に女エルフたちが悪役ポジションまっしぐら。
「……だから!! 例によってタイトル!! おい!! なんで最近タイトル遊びが酷い!! 出オチとかそんなんばっかりだなぁ!!」
しかし、そんな行動に出たのには深い訳があった。
そう、今や
そのためにも、彼女の手ずから梁山パークとの決着はつけなくてはいけない。
さぁて、皆さんお待ちかね、魔法少女ファイトの時間だ。
今回の対戦カードはこちら。
新進気鋭のアラスリ魔法少女!! 安心安全フリフリタイプの魔法少女服に身を包んでおきながら、いざとなったら
我がモーラ・カッシュ!!
そんなモーラに対するのは、中国三千年の歴史を感じさせる濃い顔。具体的には、待て慌てるな慌てるなという感じのタッチ。パロディ漫画にはもはやなくてはならない感じのあのお方。日〇電子バーンな感じだけれど絶妙にそうじゃない――禿修験者コウソンショウ!!
ウワキツい魔法少女と禿の修験者。
はたして今回の魔法少女ファイト、どちらに軍配が上がるのか!!
「……片方!! 魔法少女じゃない!!」
いや、両方ですがな。
という感じで、ひっぱりましたが、やっぱり一部に一回は魔法少女が出てこないと始まらないし終わらない。
ここでもやっぱりウワキツ力炸裂。
魔法少女に変身して、モーラさん最終決戦へと望みます。
「ここでこっちにお鉢が回るんかーい!! かーい!! かーい!!(エコー)」
という感じで。
今週もどエルフさん、いつものどうしようもない感じで始まります。
◇ ◇ ◇ ◇
「謎のお義姉さまⅩ仮面さま!! つまりどういうことです!! まさか、このお姉様が袖を通した魔法少女服を、この私に着ろということなのですか!!」
「いやまぁ、そういうつもりで投げたけれども。そういう言い方するとちょっとアレね」
「仲間同士で装備品のやりとりをすることは冒険者の世界では一般的!! しかしながら、一度お義姉さまが袖を通した装備品を、私が装備するというこの背徳感!! これはいかんともしがたいですよ!!」
「いやだから、そういうのは別に意識しなければどうってことないことじゃないのよ!! なんでそれをいちいち口に出しちゃうかなこの娘は!!」
「しかも普通の服じゃなく、水着ですよ水着!! 逆にエロい!!」
「逆って何が!!」
いいからさっさと着なさいよと、第一王女に水着礼装の着用を促す女エルフ。
幸いなことに女エルフが彼女に投げた
色んな所をさらけ出さなければいけない、ビキニと違って布面積は大きい。
その柔肌を公衆の面前に晒すのは最低限で済みそうだ。
まぁ、それはそれとして。
二十を超えた女性が着るにはいささか問題がある水着ではある。
「はやく着なさいエリィ!! 貴方にはそれを着て白百合女王国のために戦う義務があるわ!!」
「けれどお義姉さま!!」
「何を躊躇しているの!! 大丈夫、貴方ならできるわ!! 心配することなんて何もない!! だって、貴方は私の大切な義妹なんだもの!! 民を思う真心がその胸にあるならば、きっと貴方も――魔法少女になれるわ!!」
自分のような人間が魔法少女になれるのか。
ここまで完全に男騎士たちパーティーメンバーのお荷物。
守られるばかりだった第一王女。
また、挙兵してからも、女エルフに助けてもらい、ここに至っても一人では何も成すことが出来ないという醜態をさらしている。
そんな自分が魔法少女――。
第一王女が戸惑うのは無理もなかった。
しかし、それを押して女エルフこといまは謎のお義姉さまⅩ仮面が諭す。
「エリィ!! 大切な未来は誰かの手により掴んでもらうものではないわ!! 確かにそういう風に誰かの力を借りることも時には大切なことかもしれない!! けれど、本当に大切ならば!! どうしても手に入れたいと思うならば――自分で手を伸ばすしかないのよ!!」
「……お義姉さま!!」
「勇気を出してエリィ!! 貴方ならなれるわ!! 私と同じ魔法少女に!!」
三百歳(人間でいう所の三十歳相当)でも魔法少女になれたのだ。
二十四歳なんて誤差みたいなもんである。全然許容範囲。ガバガバなこの世界の魔法少女判定の閾値には入るだろう。
だが、それは理屈だ。
問題は心――ハートである。
魔法少女はなろうと思ってなるものではない。
絶対になると思ってなるものなのだ。際どいコスチュームに身を包むことにより、漠然とそれになる訳ではない。そこには確固たる強い意志の力と、魔法少女に対するリスペクトが必要なのだ。
そして、今ここに、第一王女もまたその意思を確固たるものとした。
女エルフの着古した、白いスクール水着を強く握りしめる。
第一王女は女エルフの覆面の下から投げかける視線に応えた。
そう。
もう大丈夫だ。
覚悟はできたとばかりに。
「分かりましたお
「よく決心したわエリィ!! さぁ、やるなら今よ!!」
「はい!! エリィ――いきまーす!!」
おりゃさと魔法少女のコスチューム――
『装着者パラメータ解析開始。バイタルサイン良好。各種パラメータレベルクリア。装着者に魔法少女適性を確認。これより、魔法少女変身に入ります』
「あぁっ、ああああああああっ!!」
「頑張ってエリィ!!」
『生体データ登録完了。コスチューム安全安心フリフリモードを自動選択。魔法少女エリザベート――
「お姉さま!! あぁ、お姉さまのお古の水着を装着して魔法少女になるとか、これってもうほとんどSE〇と言って過言ではないのではー!!」
「うぉい!!」
違った。
魔法少女になれるか悩んでいたのではなかった。
本当にどうでもいいことで、第一王女は悩んでいたようだった。
まぁ、そりゃうん。そういう風にとれるかもしれんけど。
流石だな第一王女さん、こんな時でもさすがだ。
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