どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第58話 どエルフさんとどエルフ専用装備
第58話 どエルフさんとどエルフ専用装備
【前回のあらすじ】
いきつけの道具屋へとやってきた男戦士たち一行。
しかし、そこで待ち構えていたのは、エルフ専門店という訳の分からない看板をかかげるようになった店と、同じくなんだか雰囲気の少し変わった店主であった。
かくして、店主に進められるまま、半ば強制的にエルフ専用装備のセールスが始まろうとしていた。
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「という訳でだ、俺がモーラちゃんのために、集めたエルフ装備コレクションを見てくれ。きっと彼女がうなるような最適のエルフ装備があるはずだ」
「よかったなモーラさん!! 店のおやじが変な道に目覚めたおかげで、装備が充実したぞ!!」
「ちっともよくないわよ――」
グロッキーな顔をして椅子に座るエルフ娘。
大して妙にハイテンションな男戦士と店主の二人。
あらあらまぁまぁと、いつもの調子な
咳払いをして、男店主は最初の商品を取り出した。
「まずはこれだ。峻険なる雪山の頂に棲むという綿毛鳥、その純白の綿毛を魔法により糸にして織ったという【翼のローブ】だ!!」
「あら、意外とまともなのが出てきたじゃない」
じゃんと出されたそのローブ。
絹のようなつややかさと、透き通るような白さをもったそれは、ふわりと店主の腕の中で軽やかに踊る。
紅色の糸であしらわれた意匠がなんとも鮮やかなその一品。
おもわず、エルフ娘以外の女子も、おぉと黄色い声をあげた。
「これをなんとエルフ向けに改造してご提供。フードを被っても、耳が当たらないよう、奥に向かって広めになるよう仕立てました!!」
「あらいい気配りじゃない。市販のローブって人間用だから、確かに耳が当たって痛い時があるのよね」
「また、露出度の多い服を好むエルフのために、肌が接触する内側の生地には、よりきめ細やかな綿毛鳥の冬羽を使用しています!! これにより、腕が出てようが腹が出てようが、尻が出てようが、足が出てようが常に快適な着心地を得られます!!」
すごいじゃない、と、女エルフ。
これまでの店主の暴走ぶりから、きっとおそらくまともじゃない商品――それこそ、ビキニアーマーとか、葉っぱとか、そういうのが出てくると思っていたのだ。
これなら普通に買ってもいいわね、と、口に手を当てたその時。
「品質は、私が実際に身に着けてチェック済み!! 着心地も保証いたします!!」
「――ん、ちょっと待って。着心地はチェック済み?」
どういうことだ、と、エルフ娘の顔が曇る。
それはいつもとは逆、男戦士が女エルフが何かをやらかした時にする顔に、とてもとてもよく似ていた。
「もちろんです!! エルフの皆さんに中途半端な商品をお渡しすることはできないと、全品、この私が責任を持って、その着心地はチェックしています!!」
「具体的に、その、どうやって」
「それはもちろん――」
そう言って、店主はポッと頬を赤らめた。
「体中、どこがローブに当たるか分からないので、裸になって」
「うぉい、ただの変態じゃないのよ!!」
「また、防寒機能をチェックするために、着たまま夜道を歩いたり」
「ますます変態じゃないの!! というか、チェックする必要あるの!?」
「私はね、
「本音が出てる!! やっぱりただの変態店主じゃない!!」
誰が買うかそんなもの、と、激昂する女エルフ。
そんな、こんなに着心地がいいのに、と、どさくさに紛れてローブを着せようとする店主を、彼女は魔法で吹き飛ばしたのだった。
「くっ、流石だな店主よ。自分の体を使って、商品の品質を確かめる、その職人としてのプライド、そしてあくなき探求心には恐れ入る。流石だな店主、さすがだ」
「羞恥心の間違いじゃないの――」
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