お初なこと。
ハーネスである銀髪碧眼の本作主人公16さいの、アルシュ・X《イグス》・ビリーは、室長の部屋を訪れた。捨て子である彼は、室長X《イグス》・マーティスに、義理の息子として10年間育ててもらっていた。なので、ハーネス「イギリス」支部唯一室長にため口を利ける人間なのだ。
カーペットの床を進み、施設の中で最も大きな扉の取っ手をつかみ、ギイイと重い音を立てて《室長執務室》に入った。
「善く来たな息子よ」
「呼び出したっつーことは、またろくでもねえ任務なんだろ?」
「そういうな。、、、まあ、いつもの任務とは違うことは大体分かってるだろ?」
いつもの任務、、、それは、「依頼されたものを運ぶこと」。
これは、政府が発行した法律に違反しているが、彼らはそんなこと気にしない。ましてや、自らの運んだものが何に使われるか、なんてことも。
ただ、何が難しいって、政府の大人げない妨害があるからだ。
大型対人兵器「シグドロイド」の投入、サイボーグの最前線投入。高々人間ごときにやりすぎなのだ、、、。
だから、彼らも引き受けた任務を全うするために武装する。
もともとの訓練で強化された肉体を、Σドライブ流体という精神干渉薬で強化し、銃、剣でシグドロイドを蹴散
「今回の任務は、ヒトを運んでもらう。」
「、、、、、、、、ヒト。また変な任務だな。誰を運ぶんだ。」
投げやりにアルシュはいう。
「、、、それは会ってからのお楽しみだ。」
「ようはわかんねえんだな。」
「ご名答!、、、、オホン、
今回は《大型都市迂回ルート》で行ってもらおう。つまり、砂漠だよ。途中にある
小さなスラム街は通過してよろしい。」
「、、、、、了解。」
「分かったら、これを受け取りたまえ。」
そういって差し出してきたのは、ごついマシンガンだった。
「、、、、?」
「ニカッ!」
そういって素敵な笑顔をアルシュに向けた。
「ほら。荷物は人だ。そのひとにコイツで武装してもらえ。」
「移動距離は?」
「7000キロ」
「そうか7000キロか、、、はあ!?7000キロ!?冗談抜かせ!」
「冗談言ってる顔にみえるかね?」
「っ。わかったよ。」
「よろしい!なら荷物受け取りポイントへGOだっ!」
こうして俺の未来が動き出した。
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