365 浪漫之友 5号(同人誌)

2006.04/天狼プロダクション

<電子書籍> 無

【評】 ―


● ホモのお姫様化反対


 栗本薫個人同人誌第五号。

『セルロイド・レイン』『ヴァイス・トロピカル 第五回』『副長 第五回』収録。


『セルロイド・レイン』

 巨根のアニキに掘られた克郎はアウアウアーになってアニキに飼われるようになりました。次号、最終回。

 ああ……本格的にお姫様化あるいはあどけない童女化してしまった……なんでいつもそれになるのか……結局それかよという残念感が凄い。二人の描写は『翼あるもの 下巻』初期の透と巽の劣化コピー品にしか見えないし……。つうかこのアニキなんなの……自分で尻穴ずたずたにしてチンコびんびんにして「守りたい」じゃねーよ。まずチンコもいでからいいなさいよ……。AV男優歴三十年とかいって四十三歳だし……そこは四十八にしとけばいいじゃん……四八(仮)でいいじゃん……。

 前回まではてっきり「すべて克郎を総受けにするためみんなグルになっていたのでした」というオチかなと思っていたんだけど、そういうノリじゃなさそうで、ガッカリエンドが待ち受けている予感しかしないぜ……。



『ヴァイス・トロピカル 第五回』

 集落の男どもが仕事中に乱交をはじめたので「俺が入れたいのはあいつだけ」とほっぽりだして洞窟に戻ったところいなくなっていたので怒って探したところ底なし沼的なところにハマってたので助けてラブラブセックスしました。続く。

 こっちの作品はこっちの作品で前回で快楽堕ちして出れたので気持ち悪いよう。なんで薫の受けはデレるといつも気持ち悪くなるんだよう。男だろうが美少年だろうがこんなのクソ女すぎるでしょうよう。薫のバカバカ!


『副長 第五回』

 前回に引き続き、土方さんは泥酔して島田魁になんでもかんでもぶちまけて気持ち悪いキャラをより明確にしました。続く。

 長期出張から帰ってきて久しぶりに一発ハメて朝からツヤツヤしてる土方さんをまぶしくて見れないとかいっている島田魁の気持ち悪さははじめからトップギア展開。酔いつぶれた土方を着替えさせながら「あんよペロペロしたいお。でも我慢するお」と俺が新撰組№1のキモ男だ!といわんばかりの言動を繰り返すが、さすがの副長も負けておらず「多重人格の総司の、自分を嫌ってる人格を強引にやるときが最高だお」とゲスプレイを自慢し、新撰組は気持ち悪いやつしかいないのかという気分になってくる。

 しかし酔っ払ってずっとぶつぶつ云っているだけの展開が連続するとさすがに飽きる。

 次回は伊東甲子太郎の離反みたいなので、そろそろ幕末キモ男伝説ではなく新撰組物としての面白さも味わいたいと思いました。


 この号には特別付録として、おわらぶの二葉が二十四歳のころに麻生勇介に送った手紙というていの、わざわざ便箋風の紙に手書き風のフォントで印刷したものがついてくる。禁無断転載とわざわざ書いてあるので中身については伏せておくが、「き、清正ーーー!」という感じの内容だった。いや、でも清正のことなら妹の奈々とつきあってたはずの勇介が知らないはずないし、違う人かもしれんしな……。しかし勝手に恋して勝手に振り回して勝手に「あれは恋じゃなかった」とかいう二葉くんのクズさは本当に凄いな……二十四になってもなにも変わっちゃいねえ……。


 全体的に、セルロイドシリーズは残念な方向に進んで次回で終わりだし、ヴァイトロもデレてキモいし、副長はずっと酔って管巻いているだけだし、だんだん栗本薫にありがちな「初期設定のわりには面白くならなかった」という方向に行きつつありますね……。

 まあでも批判はセルロイドの最終話を見てからにするか。もしかしたらぼくを華麗に騙してくれているのかもしれないしな!

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