102 (改稿予定)双頭の蛇 上・下
86.12/講談社
89.12/講談社文庫
【評】うな
● 地方都市の因習と爬虫類いい男
地方都市・平野に左遷された暴力デカ・梶が出会ったのは、地方都市のしがらみが生んだ不可解な事件であった。ごめん、ストーリーの細かいとこおぼえてない。
たしか暴力デカがずっかーんばっかーんとやって、未亡人と一発決めたりしながら、最終的に狭い社会のがんじがらめのしがらみに虚しさを感じて終わったような、そんな話だったと思います。
主人公の暴力デカの名前がかぶっている時点でわかるように『行き止まりの挽歌』の焼き直しというか引き伸ばしというか、そういう感じがぬぐえず、印象としてあちらに負けている。オチはまったくちがうんだけどね。
ライバルとしてインテリ眼鏡のお坊ちゃんが出てくるんですが、これがどう見ても『魔界水滸伝』の北斗多一郎にしか見えず、そう思うと主人公の梶さんも安西雄介にしか見えず、だからぼくの中ではこの作品はまかすこのセルフ同人誌だと思っています。そんなわけで、あの二人のファンなら読んどけ、みたいな。
栗本先生の小説って、露骨にラストシーンが書きたかっただけってのが多くて、今作は典型的。社会派としてもハードボイルドとしても悪くないけれども、「悪くない」どまりなんだよね。ちなみに舞台となっている地方都市・平野は、栗本作品でこまごまと出てくる架空の都市。がんばって裏設定や歴史など作りこんでいるけれど、それらの設定が有効に働いたという話は寡聞にして聞いたことがないです。
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