第5話 第三体育館
第三体育館はヒンヤリしていて気味が悪い。
今日の仕事は第三体育館の点検だ。
第一体育館は食糧庫の役割をしている。
第二はコックピットと居住区だ。
この第三体育館はテラフォーミングで使う機械設備を乗せている。
第三体育館の前の部分にダンプカーのように大きな設備がひとつ。
中央に似た大きさの設備がひとつ。
後方に軽自動車のサイズの設備がひとつ。
同じく後方にローバー(探査車)がひとつ。
計4つの機械設備が積載されている。
エアロックを通って第三体育館に入った。
ここにも空調があるため室温は他と変わらない。
にもかかわらず冷たい印象だ。
いや、正直言ってしまおう。
この区画は気味が悪い。
背筋がゾクゾクする。
バケラッタでも出そうな雰囲気だ。
理由を考える。
冷たい機械設備しかないため、そう感じるのかもしれないな。
これらの機械設備は着陸時のショックを緩和するために固いボディをしている。
分厚い合金のボディは墜落しても耐えるのではないだろうか。
俺は機械設備の詳細を知らされていない。
食糧を一切積んで無い区画なので本能的に危険を感じている。
もし今、この区画で閉じ込められたら短期間で餓死してしまうだろう。
まあエアロックが壊れてもあと何手か方法はあるが。
とにかく早めに点検作業を終わらせたい。
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