「メタルギア ソリッド」

最近、少し思うことがある。

もしかしてぼく、人生の中で神ゲーばっかりやって生きてきてないか、ということを。

たまにはボロクソに批評してやりたいのだが、中々そんなゲームが思い出せない。

ゲームハード民のように悪いところをなんとか探し出して叩く趣味もないし、どうも、このエッセイには向いてないのかもしれない。

けど、まあゲームが楽しいのはいいことだ。


さて、では今回も神ゲーについて。

言わずと知れた神ゲー、第二回でこのゲームの前二作を紹介したが、やはりシリーズを世界的に有名にしたのはこちらの方だろう。

ステルスゲームという一ジャンルを切り開いたメタルギアシリーズ第三弾にして、MGSシリーズ第一弾、超名作タクティカルエスピオナージ、「メタルギア ソリッド」だ。



ストーリー。

アラスカ、フォックス諸島沖の核兵器廃棄所、「シャドーモセス島」で、軍事訓練を行なっていた特殊部隊「FOX HOUND」が、突如として蜂起、核兵器廃棄施設を占領した。

「ビッグ・ボスの子どもたち」を名乗る彼らは、アメリカ政府に十億ドルとビッグ・ボスの遺体を要求、24時間以内に要求が通らない場合、核を行使すると宣言。

政府は元FOX HOUNDのキャンベル大佐を招集、事態の解決を指令する。

大佐はこの重大事件に際し、ある伝説の男をシャドーモセスに送ることを決める。

かつてアウターヘブンを野望を破り、ザンジバーランドでビッグ・ボスと対峙した伝説の英雄、ソリッド・スネーク。

キャンベル大佐はスネークに、シャドーモセスに取り残されたDARPA局長ドナルド・アンダーソンと、アームズ・テック社社長のケネス・ベイカー二名の救出と、テロリストの核発射能力の有無の調査を要請する。


極寒のアラスカで、スネークは再び戦場に舞い戻る。果たして、シャドーモセスで彼を待ち受けているものとは……



個人的に、メタルギアシリーズのあらすじの中で一番ワクワクするのは今作だと思っている。だが、メタルギアソリッドが面白いのはあらすじだけじゃない。


ハードがプレイステーションになったことで可能になった沢山の要素。まずグラフィック。今では見る影もないが、極寒の核廃棄施設という陰気な雰囲気を醸し出す、これを言うと懐古厨に思われるかもしれないが、味のあるグラフィック。

全体的に画面が暗く、それが一層孤独な潜入を印象づけてくれる。


そして何と言ってもボイス。

メタルギアソリッドはなんとフルボイスなのだ。無線の連絡や敵兵の声、ムービーに至るまで全てに声がついている。

そしてこの声がまた良いのだ。有名な映画で聞いたことのあるような素晴らしい声優さんたちばかりで、ゲームの臨場感を何倍にも引き立ててくれている。

特にあのキャラの声優さんは……いや、やめておこう。



メタルギアといえば潜入。今作の潜入は前二作、特に「メタルギア2 ソリッド・スネーク」から大きな影響を受けており、それを全て3Dにしてくれている。

ダンボールなどのお馴染みのアイテムや、巨大な兵器など、今までのシリーズにあったものが3Dで表現され、さらに高い臨場感を味わえる。

とにかく、メタルギアソリッドは臨場感が凄い。個人方に、グラフィックが向上したその後のシリーズより、緊張感のある潜入を楽しめた。


そしてメタルギアソリッドといえばやはりストーリー。プレイステーションのゲームで一番高い評価を受けたそのストーリーは、プレイヤーに新鮮な驚きを与えること確実だろう。

また、前二作より核兵器廃絶のテーマが色濃く描かれたメタルギアソリッドは、無線やストーリー上で核についての知識が語られる。スネークとなり潜入をしているプレイヤーには、それが物凄く身近に感じられることだろう。


核は昔話ではない。

今なお世界を脅かしている脅威なのだ、ということを素直に感じ取れた。

学校で教わる核の話しはどれも昔話だったが、メタルギアではそれが現在現実の話しとして語られるのがとても特徴的だった。

冗談抜きに、核の授業に一度メタルギアソリッドを加えてみるといいと思う。


高いゲーム性と強いテーマ、印象的なストーリーが組合わさった素晴らしいゲームだ。



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