第8話


【一人称・1ページ】




一人称は、主人公目線で描きます。



故に、主人公の心で思った事をダイレクトに描けます。



地の文章が主人公の心の描写です。



最初の一人称は、主人公を男子高校生にしました。



今日は初めて彼女の部屋へ来ました。という設定で、下記は例です。



【一人称例】



午後7時、これがユリの部屋か。お姫様のような淡い色のベッドにカーテン、クロス。



女子高生らしく化粧品などのほのかに甘い香りが、俺の鼻孔を刺激する。



今日の俺はラッキーだ! 一人娘のユリの家には二人きり。ご両親は、今晩、夫婦水入らずの温泉旅行。



建て前は物理の勉強をしようとユリの家に上がりこんだが、皮肉なことに、俺の下半身は正に物理現象でチョモランマだ。



「ユリ、今日こそいいだろ?」



「えー……」



ピンポーン



ユリのスマホは、チャイムと連動している。横から画面を覗いたら、父親が鬼の形相で睨みつけていた。



ガチやべェ!!



「タケル隠れて! パパにバレたら殺される!!」



「俺の靴が玄関に!」



俺が電光石火のごとく靴をユリの部屋に持ち込もうとした時――



ガチャガチャ――バタン!



ユリの親父が鍵を開け、入って来た。


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