7話:能力者

俺が父さんと戦ってから1週間がたっていた。

この一週間ずっと寝たきりだったからな。

早く修行がしたいな。そろそろいくか

ガチャ


「ルーク?もう修行して大丈夫なのか?」


「あっ兄さんおはようございます。はい大丈夫ですよ

 痛みもありませんし、それよりすいません。」


「なんのことだ?」


「今日も俺がいるから修行できないんですよね?」


「何言ってるんだ今日から俺も一緒に修行するぞ」


「あれ?そうなんですか。この前は一緒じゃなかったですよね?」


「この前はほら。父さんの作戦があったからな」


「なるほど。じゃあ今日はよろしくお願いします。」


「おい!お前らなに喋ってるんだ?早く来い」


「すいません父さん。ほら行くぞルーク」


「はい」

3人は庭に出ていった



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「よしまずはルークに言っておかなきゃいけないことがある。」


「なんでしょうか?」


「お前は今日から剣術の見習いクラスだ。

 見習いになったからには俺がお前に本気で剣術を教えてやる。

 その覚悟は出来ているか?」

少しの沈黙のあとに


「はい。できています。これからよろしくお願いします!」


「よし!まずは、1000回剣を振れ。終わったら俺のとこに来い。

 ジュールはルークに振り方を教えるんだ。二人共わかったか?」


「はい!」

「はい!」



まじかよ。1000回とか無理だろ。筋肉痛になるわ・・・


「よし。ルーク振り方を教えるからこっちに来い」


「はい!よろしくお願いします。」


「まずは剣を構えろ。」


「はい。こんな感じですか?」

「そうだ。それで力をこめて振るんだやってみろ」


「はっ!」


「よしよし。数は自分で数えろ。1000回振ったら父さんのとこに行け」


「あれ?兄さんは?」


「おれは走ってくる。ほら休むな」


「はい。一!二!三!」


「サボるなよ。」

タタタッ


あーあ本当に行っちゃったよ。

しょうがない。1人でやるか・・・



1時間後~

「よし結構走ったなそろそろ帰るか。にしても父さんも酷いことするな。

 いきなり1000回なんて出来るわけないだろ。」


「俺でもきついのに6歳のルークに出来るわけがない。

 あいつ泣いてるんじゃないか?もし泣いてたらなんて言ってやるか」


「俺も前は出来なかった。できるようになるには修行しかないんだ!」


「これだな。これでいこう」


「よしついたか。おーいルークどうだでき・・・」


「九百・・・九十!」


「えっ?」


「九百・・・九十一!」


「おい!ルークずっと振ってたのか!?」


「はい・・・。遅くてすいません。九百・・・九十二!」


「いや、全然遅くないぞ!?本当にちゃんとやったのか?」


「はい・・・!サボってません。九百・・・九十三!」


「そっそうか。終わったら休んでろ。おれは父さんに会ってくる」


「分かりました・・・!九百・・・・・九十四!」




おい嘘だろ?俺だって1000回出来るようになったのは10歳の時だぞ・・・


「父さん!起きてください!」

庭に生えてる木の下で寝ていた父に話しかける


「ん・・・?どうした?ルークは1000回終わったのか」


「終わったのかじゃないですよ!ルークが1000回終わりそうなんです!」


「終わるならいいじゃないか。」


「俺だって出来るようになったのは10歳ですよ!

 それなのに6歳のルークができてるんですよ!

 どう考えてもおかしいでしょ!」


「おかしくなんかない。あいつは能力者。俺と同じ能力だ」


「ルークが・・・能力者!?」


「そんなに驚かなくてもいいだろ。お前だって

 セナと同じ能力を持ってるじゃないか」


「なっ!?」


「なんだ。気づかれてないと思ってたのか?

 念思なんてすぐにバレるに決まってるだろ?まあいい。

 ルークは能力者これだけは確かだ。」


「一体どんな能力を持ってるんですか・・・?」


「俺と同じ能力    剣聖だ。」


「剣聖・・・?」


「そうだ。剣聖の能力者は簡単に言ったら天才だ。」


「もう少し詳しく教えてくださいよ!」

父親の曖昧な表現に怒りを覚えるジュール


「わかったわかった。剣聖の能力者は普通の奴にはできないことができる

 普通に考えていきなり1000回剣を振る事なんてできない

 だが剣聖の能力者にはそれができる。」


「それだけですか・・・?」


「お前にはこの能力のスゴさがわかってないようだな。

 もっとわかりやすく教えてやる。

 まずお前は天才だ。5年で上級クラスになるなんてすごいと思うぞ?

 まあルークは2年でなれるがな。」


「2年で!?」


「剣聖のスゴさがわかったか?」


「はい・・・。分かりました」


「そうか。でお前はどうするつもりだ?」


「どうするとはどういう意味ですか?」


「わかってるだろ。このまま普通に修行してたら

 お前後3年ぐらいでルークに負けるぞ。」


「大丈夫です。考えはあります。」


「何をするつもりだ?」


「ルークが能力で強くなるなら、俺も能力で強くなります。」


「なるほど・・・念思か。だがあれは本来戦闘用じゃない。

 どうするつもりだ?」


「母さんに教えてもらいます。」


「セナか。あいつに教えてもらうのはいい判断だ。

 セナは戦闘で念思を使っているからな」


「でもさっき念思は戦闘用じゃないって。」


「魔術師の念思と剣士の念思では、難易度が全然違う。

 魔術師は遠距離で戦うからな。念思と相性がいい。

 だが剣士は基本的に接近戦だ。目を見ている暇があるのか?」


「ないかもしれないですが・・・」


「それに念思は、結構能力者が多いからな。

 相手が念思対策で目を見れないようにしてるかも知れない

 その場合どうするつもりだ?」


「それは・・・」


「まあいい。しばらくの間修行は中止だ。

 セナに念思の戦闘での使い方を教えてもらえ」


「えっ!?」


「俺もお前に強くなってもらいたいからな。出来ることは全てやれ」


「ありがとうございます・・・!」


「じゃあ行って来い」


「はい!できるかぎり早く帰ってきますから!」

タタタッ



「ふう。それにしてもジュールがやる気をなくさなくてよかった。

 正直やる気をなくす可能性は普通にあった。

 それだけ剣聖はずるいからなぁ」

サークは木の下で安心した表情を浮かべていた。


「そうだ。ルークの様子を見に行かないとな。」



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「九百・・・九十九!後1回だ・・・千!終わった~!」

その場に倒れるルーク


出来た!これやばい。絶対に明日筋肉痛だわこれ

てかさっきの兄さんの驚いた顔おもしろかったな~

もしかして俺って結構すごいのかもしれん

いやいや調子に乗っちゃダメだ。

この前父さんにボコボコにされたばっかりじゃないか

これはアニメじゃないんだ死ぬときは本当にあっさり死ぬんだろう

ちゃんと考えながら行動しないとな


「おいルーク終わったか?」


「あっ父さん。今終わったばっかりです。」


「そうか。よく頑張ったな ナデナデ」


「ちょっ父さんやめてくださいよ」


「すまんすまん。」


「そうだ父さん次の修行はなんですか?」


「修行の前にお前に話しておかなきゃいけないことがある」


「話しておかなきゃいけないこと?」


「ああ。お前の能力」   










「剣聖についてだ」

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死剣物語〜異世界に行きたい〜 コーラ @takumicola0205

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