3話:兄の存在
どうも日本在住の皆さん!ルーク・ロビュン1歳です!
えっ?名前がおかしいって?そうなんです!私いま異世界に来てるんです!
どうやって来たか教えてあげましょう!
変な声が聞こえて、過去に戻って、女の子を助けて、
トラックに轢かれたら異世界に来てました!
意味が分からないって?大丈夫です私も分かりません。
正直この世界に来れたのは素直に嬉しいんだけど、
1年暮らしてみた感じ異世界感が、あまり感じられないんだよね~。
もちろん異世界っていうのは分かってるよ?
たまにお父さんに会いに、冒険者が来るから。
でも魔法とか見たことないし、魔物だっていないしな
いや外に行けばいるんだろうけど、ほら俺まだ1歳じゃん?
全然自由に動けないんだよね。
だからとりあえずこの世界の情報を集めてみようと思う。
まずはさっきお父さんに会いに冒険者が家に来るって言ったけど、
お父さんとお兄さんが話してるのをこっそり聞いたところ、
この村では、冒険者になったら村一番の剣士に挨拶をするっていう風習が
あるそうだ。恐らくお父さん以外に剣士がいないんだと思う。
多分お父さんそんなに強くないだろ、なんか弱そう。
まあお父さんの悪口はそれくらいにして、次はお兄さんだな
ジュール・ロビュン
年齢:6歳
性格:温厚
髪型:アフロ
一人称:俺
俺の扱い:めっちゃ甘い
こんな感じだな。うーんあまりわかってないなー。性格を詳しく知りたいな
多分部屋にいるだろうから会いにいくか
あっ・・・
俺歩けねえじゃん・・・
どうするか。泣いたら来るかな? いやお母さんが来るか。
お母さんじゃなくてお父さんじゃなくてお兄さんだけ呼ぶ方法か・・・
念じるか お兄さん来い! お兄さん来い! お兄さん来い!
「どうした?」
えっ?
「ルーク今呼んだか?」
これどういう状況?なにこれ本当に念じたら来たってこと?
それはないな うん 俺にそんな能力ないだろうし。
喉渇いたからお母さんこいって念じたときは来なかったしな
「えーと色々考えてるけど違うよ?」
はい?
「これ俺の能力なんだ。相手の考えてることがわかるんだよ」
マジすか・・・
「うんマジだよ」
つまり、この一年間ずっと俺の考えてること分かってたってことですか?
「ううん。違うよこの能力は、相手の目を見たときしか発動しないんだ」
「集中しなきゃいけないし、今までルークの考えてること
知ろうと思わなかったからね。」
なるほどそういうことですか・・・
あれ?でもなんでさっきは俺の心読めたんですか?
「さっき心の中で俺のこと呼んだでしょ?」
ああはい。呼びました。お兄さん来い! お兄さん来い!って
「やっぱり!心の中で呼ばれた時だけ、目を見なくても分かるんだ」
なるほど。そういうことだったんですね
「うん。それにしてもルークがこんなに考えてるとは思ってなかったよ
しゃべれないだけで色々考えてたんだね」
はい。まだ喋れないんですけど、あと2年くらいすればしゃべれるように
なると思いますよ。
「おーそれは楽しみだ」
あと・・・
「ん?」
このことお母さんたちには言わないでくれませんか?
「別にいいけど、なんで?」
こんなに色々考えてることお母さんにバレたらすごいびっくりすると
思うんですよ。ですから言わないでくれると嬉しいんですが・・・
「大丈夫だよそういうことなら絶対に言わないよ。こっちからも
お願いがあるんだけどいいかな?」
なんですか?
「この能力ルーク以外に教えたことないんだ。
バレたらなんか色々面倒だからさ」
そういうことなら分かりました!二人だけの約束ですね
「そうだね。二人だけの約束だ!」
「じゃあ僕はそろそろ行くね。剣の修行があるから」
剣の修行?
「そうかまだルークは知らないんだね。多分ルークも6歳になったら
やると思うんだけど、お父さんに教えて貰うんだ」
そういうことだったんですね。お父さんって強いんですか?
「うーん。わからないかな 僕よりは圧倒的に強いんだけど、僕はまだまだ
弱いしね。」
「でも結構強いんじゃないかな。よく俺は達人クラスだってよく言ってるし」
「それにたまに家に人が来てるだろ?」
そういえば来てますね。あの人たちって冒険者なんですよね?
「そうなんだ。この村で冒険者になった人は村で一番強い剣士の家に
くる風習があるんだ。その人たちが、お父さんに敬語使ってたし。」
じゃあ結構強いんですね
「そうだね。あっそうだ。そろそろ行かないと本当に怒られるから行くね」
はい。ありがとうございました。
「じゃあまた後で話そうね」
タタタタッ
行ったか・・・
敬語疲れた~。お兄さんにこんな能力があるなんて知らなかったな
それにしても結構情報を手に入れられたな。まとめてみるか
・お兄さんには特殊能力がある
・お兄さんのことを頭の中で呼べば伝わる
・お父さんは達人クラス?
達人クラスのことは後で調べるとして、お兄さんと話ができることが
わかったのは幸運だったな。喋り相手ができるのは素直に嬉しいし、
情報も得られやすくなる。敬語はちょっと疲れるけど、すぐになれるだろう
今日はいい収穫だった
一週間後~
俺とお兄さんはよく喋る仲になった。
その間に判明したお兄さんの情報を改めて載せようと思う
ジュール・ロビュン
年齢:6歳
性格:温厚 冷静
髪型:アフロ 金髪
剣術:下級クラス? お父さんに言われたらしい
一人称:俺たまに私
俺の扱い:ごく甘
こんな感じだ。次はお父さんのことを調べるか。
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