第24話 夢の給料物語
バブル期の給料は総じて高かった。人手不足が給料高騰に拍車をかけていた。この時期海外から出稼ぎの人が入り込み始めた。小企業は日本人を雇えないほどであった。仕方がないから外国人を雇う。単純労働は特に多かった。
次に来たITバブルではIT系の仕事は驚くほど高額だった。プログタマーやシステムエンジニアという人たちの給料は社長並みだったと思う。今までにない新しい分野の仕事で、若者に人気の職業だった。知り合いのプログラマーなども羨ましいほどの収入だった。
しかし、会社の使い方も荒っぽいもので、使い捨てに近い。ものすごい残業で、搾れるだけ搾るとポイッと捨てられるのである。当時はパワハラやブラック企業なる言葉もなく、いわばすべての会社がブラックだった。
ITバブルはバブル崩壊のすぐ後くらいにやってきたので、まだまだバブルの影響を引きずっていたように思う。中には吸い尽くされて空っぽになり、職を失った人もいた。人間、容易には充電できないのである。消耗したら休暇をとって充電したいものである。
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