7.南の島

休暇をとったウシヤマは、スマトラ島で、

大きなデッキチェアーに敷かれた真っ白なタオルに

濡れた体で、寝そべると、

海を眺めていた。

海はどこまでも、どこまでも、真っ青で、

こうしていると、この体が海と溶け合って、

なくなってしまっても、なにも不思議ではないような、

そんな心地よさに包まれるのだった。


「人間が人間を牛に変える??  

ふふふ、そんなことできっこない! 

まして、247の条件など、まったく無用だ。

   ウシノートと、たった一本のペン。 それだけでいいんだ。」


かおるは、半分眠りかけて重くなった体を起こし、つぶやいた。

    

「それにしても、

またノートが増えたみたいだなー。 ま、いっか」   

     

       そして、眼を閉じた。 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

食べてすぐ横になると牛になる エル・カズネ @Al_Khazneh

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る