リア充になれない男子達2

「ミキちゃん、あのさ…今度みんなで海にキャンプ行くんだけど、ミキちゃんも良かったら…

「…っごめんね、遼介くん。実は私、付き合ってる人がいるの。その人に申し訳ないから行けないや…ごめんね。」


「ごめんって2回も言わなくていいだろおおおお‼︎‼︎

…………ハッ夢か‼︎夢オチか!良かった〜 大丈夫だよな、見たところミキちゃん彼氏いないっぽいし…いちかバチか、明日誘ってみよう!」



翌日


「ミキちゃん、あのさ…今度みんなで海にキャンプ行くんだけど、ミキちゃんもよかったら来ない?」

「キャンプ?楽しそう!あっ…でも、ちょっと予定が合わないかもしれない…確認してみるね!」

「そ、そうだよね!忙しいよね、この時期は。じゃ、じゃあヨロシク‼︎」

「うん! ばいばーい!」


「はぁ〜緊張した‼︎ミキちゃん来てくれるといいな…」



数日後、とある海水浴場



燦々と輝く太陽の下、なんかキラキラした男女が最高の夏を満喫している中、僕たち仲良し4人組は…なんと‼︎

「女の子誘うのに成功したっす〜‼︎」

「ほぼほぼ拓也の顔で釣ったけどな。」

「そんなことないっすよ!海斗くんの声掛けが良かったんじゃないすか!」

「なかなか可愛い子たち連れて来たな〜やるじゃないか海斗。」

「でもミキちゃんがいない…やっぱりダメだったかぁ〜」



「お待たせ〜ごめんね遅れちゃって!」


『ミキちゃん‼︎』


「ん?あっ遼介くん、誘ってくれてありがとう!優樹くんも!今日はお世話になりま〜す」

「いやいや!こちらこそ…アハハ」


(『超ナイスバディだ。』)

(『おっぱいすごいっす』)

(『ミキちゃん可愛い』)


「チェリーボーイズ達?心の声が漏れてるよ?」

『今日だけはチェリーボーイズと呼ばないで‼︎』

「なんだよ〜いつも言ってるくせに。まあまあ、とりあえずお昼まで海を楽しむか!」


その後、必死でミキちゃんを目で追う遼介、必死で女の子のポロリを追い求める海斗、必死で投げられたボールを追いかける拓也の3人はビーチボールに全精力を費やした。この間に優樹はバーベキューの下ごしらえやドリンク補給など女子への細かい気配りにより1人ポイントを稼いでいた…


あっという間に日が暮れ、浜辺は夕日に照らされていかにも告白ムードになっていた。遼介は渾身の勇気を振り絞りミキちゃんを浜辺に呼び出した。


「ミキちゃん!俺、ミキちゃんのことがずっと…好きでした!良かったら付き合って下さい‼︎」

「遼介くん……私…


『『ちょっと待ったああああ‼︎』』

「え⁉︎何⁉︎どうしたの3人とも!」


『遼介、抜け駆けは許さねぇぞ。俺だって…俺だってミキちゃんが好きだ!』

「えっ!」

『いくら遼ちゃんでもこれは譲れないっす!ミキちゃん、僕もあなたのことが好きっす!』

「ええっ!」

『実は俺も、ずっと可愛いなと思ってたんだ。ミキちゃん、俺と付き合ってよ。』

「えええっ!」


「そんな…いきなり言われても、私どうしたらいいか分かんないよ…」

「ごめんねミキちゃん、でもとりあえず格好がつかないから…俺たちの中から1人選んでくれないか。」




ドクン…ドクン…ドクン…




「わ…私が好きなのは…他の3人ごめんなさい!…拓也くん!私も、あなたのことずっと気になってた。えっと、こんな私で良ければよろしくお願いしますっ!」

「や…やったぁ〜!!ミキちゃん!本当にいいんすか〜!超嬉しい!大好きっす!」




「ガーーン…よりによって拓也が選ばれるとは、何で俺じゃねぇんだ⁉︎」

「ミキちゃん、ああいう奴がタイプだったんだ…」

「そうだな、女の子は結局顔で選ぶんだろうな…」


『『ちくしょう〜〜‼︎リア充なんて、爆発しろーーーーー‼︎』』







リア充になれない男子たち 完。

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