疎外姫(おろそとひめ)

名前の由来は単独で離れていないと性能を発揮できないにもかかわらず(疎外)、移動には護衛が必要な手間のかかる(姫)、スナイパー(ソゲキ)であることから。


エリシウムと同様のアルドノアドライブを搭載した攻防一体兵装を持つ機体。

遠距離サポート機である。

氷結バリアとその内部から発射される熱線狙撃による攻撃を行う。


広範囲に自機から展開された氷結バリア「エントロピーリデューサー」によって奪った熱量(分子振動を起こして熱を発生させるためのエネルギー・分子を動かす力)を次元の裏側を介して砲塔へ送り、発射する。放射器を「グリーク・ファイア」と呼ぶ。(ギリシアの火に由来)

狙撃対象との間の遮蔽物(空気等も含む)の比熱容量に応じて開放する熱量が変わる。

指向性を与えられた熱量は発射された位置に一定方向の分子振動を起こしそれが一瞬で伝播して数キロ先の敵を撃ち抜く。

ただ、狙撃の特性上、アナリティカル・エンジンやスレイン機の未来予測機能のサポートを受けることが多い。

照準にはエントロピーリデュサーの機能が使われており、分子運動を完全に奪った分子で作ったチューブを生成することによって内部に解放された熱量は指向性をもって敵へと突き進む。


ただ、氷結バリア以外の防御兵装を持たず、装甲も薄いため普段は護衛を必要とする上、移動中に襲われたらお荷物と化す。このことからカームなどにはアセイラムが本物の姫であることを踏まえて「エセ姫」「ニセ姫」などと呼ばれる。



エリシウム

火星騎士ヤーコイム専用機。

半径一キロ圏内にいる物体の分子運動を継続的に奪い続け、極超低温にまで冷却・凍結させる「エントロピーリデューサー」を有する。奪った熱量は次元の裏側へと隠されており、これを停止させると周囲は次元の裏から戻った熱によって灼熱地獄と化す。

機体周辺に発生する超低温環境は分子運動を静止する事で発生する為、外界から切り離された閉鎖空間にも遮断される事なく伝播する。その結果、機械類のバッテリーや動力さえも機能停止させられてしまうため、単純な寒冷地対策では殆ど軽減出来ない。また、敵の銃撃に対しては弾頭を凍結させることで炸裂を許さず、弾丸自体も超低温に伴う超電導化とその結果発生するマイスナー効果によって、無力化する。

しかしニロケラス同様にこの能力を発揮させる為に他の武装を犠牲としており、物理現象であるマイスナー効果は自らの撃った弾も狙った場所へ届ける事が出来なくなる事から射撃兵装の類は保有していない。

更に分子運動を即座に零にするのではなく一定の速度で奪い続ける能力であるため、侵入してから完全凍結までは僅かながら猶予があり、加熱する事が出来れば活動時間を延ばす事も可能となっている。

ザーツバルム城での決戦から19ヶ月が過ぎ、その激戦の傷を癒していたデューカリオンを襲撃せんと出撃するが、途中で駆け付けた伊奈帆の凍結しきる前に起爆するようセットしたグレネードランチャーを連射して進路の空間を強引に加熱し続けながら進むと言う奇策を受けて接近を許してしまい、撃墜された。

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