閑話806・『ちあめ2』

あめがーざーざーふる。


あめがえさのひめいをけす。


あめがえさのけっこんをあらいながす。


だからちかくにいるえさをまたおそえる。


あめのひのかりはだからすばらしい、いいこと。


「つめたくてぬれる」


それはやだ、それだけだやなこと。


でも、ざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざー。


ざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざーざー。


――大雨だ。


「これは」


「あめだっけ」


「ちだっけ」


じぶんにかかるそれ。


どっちなのかわんない。


つめたいのがあめで、ぬくいのがち。


あかいのがちでとうめいなのがあめ。


「そう」


だっけ。


どっちだっけ。


でもにんげんのからだからでるえきたいはとうめいがおおい。


なみだも。


だえきも。


あせも。


「じゃあちも」


ちもとうめい。


じゃあそらからちがふってる。


えさからあめがふりそそぐ。


「そうか」


またすこしかしこくなった。


よかった――いや、賢さ下がったよォ。

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