閑話782・『すなおやすみ2』
ねむる。
からだをまるめてねむる。
いちぶをたいりょうにだしている。
なのでよるにてきにおそわれてもだいじょうぶ。
―――戦力過多。
「うに」
うにがたべたいわけではない、えるふはたべたい。
くちからもれることばにいみはないがしゅういのいちぶがざわめいた。
うえをむいてくびをとんとん、どうしたのだろう、でもねむいのがかつ。
――愛されてるねェ。
「うにうに」
うにがふたつくいたいわけでもない、えるふをくいたい。
しゅういのざわめきはさきほどよりもおおきい、うるさい。
しずかにしてほしい。
「……」
おれがしずかにしていればしずかなのか。
おれがわるいのか。
「……」
いつもめいわくかけてごめん。
とおくなるいしき、くちはうごがない。
あやまる?
「……」
こいつらはおれなのに。
ほんたいのおれがあやまるのはどうか。
「……」
あやまるのははずかしい。
うにだし、うにがげんいんだし。
だからすなおになれずにおちこむ。
だから。
「おやすみ」
ざわつく。
うるさいなぁ。
――――自分のせいなのにね。
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