閑話781・『すなおやすみ』

ねむる。


からだをまるめてねむる。


いちぶをたいりょうにだしている。


なのでよるにてきにおそわれてもだいじょうぶ。


「うに」


うにがたべたいわけではない、えるふはたべたい。


くちからもれることばにいみはないがしゅういのいちぶがざわめいた。


うえをむいてくびをとんとん、どうしたのだろう、でもねむいのがかつ。


「うにうに」


うにがふたつくいたいわけでもない、えるふをくいたい。


しゅういのざわめきはさきほどよりもおおきい、うるさい。


しずかにしてほしい。


「……」


おれがしずかにしていればしずかなのか。


おれがわるいのか。


「……」


いつもめいわくかけてごめん。


とおくなるいしき、くちはうごがない。


あやまる?


「……」


こいつらはおれなのに。


ほんたいのおれがあやまるのはどうか。


「……」


あやまるのははずかしい。


うにだし、うにがげんいんだし。


だからすなおになれずにおちこむ。


だから。


「おやすみ」


ざわつく。


うるさいなぁ。

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