閑話726・『ばななにんげん2』

おかねがなくてもだいじょうぶ。


おかねやぶつぶつにしはいされているにんげんとえるふのせかい。


でもおれはりょうほうくえるのでだいじょうぶ、それにしはいされないきせきのせいぶつ。


―――そう来たか。


「だからおかねをくうこいつらをくう」


もぐもぐ、にんげんがおかねがだいすき。


おれはにんげんがだいすき、だいようしょくだけど。


――そこらにいるしねェ。


「おかねだ」


ふくからおかねでれきた。


でもおかねよりなかみ、おにくのほうがかちがある。


おにくのかちはすごい。


「おかねはいらない」


おいとこう、それよりにくをくう。


ふくをひきちぎるとおにくだ、ふくはけもののかわとおなじ。


にんげんはすぐにくえる。


けものよりべんり。


そうしんかした――絶対違うよォ。


「もぐ」


かめべすぎににく。


ばななのようにべんり。


ふくがするするぬけるのです。


「もぐもぐ」


だれがこんなたべやすいいきものをつくった。


だれでしょう。


かみさま。


ふふ。


「もぐもぐもぐ」


ばななもかみさま。


にんげんもかみさま。


すごいなぁ。


「もぐ」


――同じでは無いでしょうに。

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