閑話659・『それでもくう2』

虐められた、飯を食おうとしたら飯に虐められた。


倒せたけど痛みに驚いて逃げた。


蹲る。


「うううううううううううううううう」


『――――――――――――』


「ううううううううううううううううううう」


『――――――――――――――――――』


「ううううううううううううううううううううう」


『――――――――――――――――――――――』


「痛いよぉ」


肩に突き刺さった小刀を抜きながら涙を拭う。


いたひ。


「いたひぃ」


『よしよし』


「なにもよくねぇ、うぅ」


『あらら』


「うううううううううううううううう」


木の根に蹲って愚痴を吐き出す、ぐすぐす。


血塗れだし、鼻水出るし。


最悪。


「うううううううううううううううう」


『――――――――――――』


「ううううううううううううううううううう」


『――――――――――――――――――』


「ううううううううううううううううううううう」


『――――――――――――――――――――――』


あ、痛みよりも。


「お腹空いたからもう一度襲う」


どうでもよくなった。

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