閑話649・『あばれぐい2』

どうしようも無い破壊衝動に襲われた時は手ごろに暴れて解決するキョウ。


暴れると周囲にいる生き物は死ぬ、すると餌が目の前に転がっているわけで。


いい解決法と間違った認識のまま今に続く。


「うまうま」


『いい解決法かなァ、どうかなァ』


「スッキリするし、たっぷり食える」


『すっきりたっぷり?』


「おう」


暴れ狂うと高位の魔物も具現化する、塵芥、肉以外は全て消える。


目立つことは止めて欲しい。


「一石二鳥」


『そうかなァ』


「もぐもぐもぐもぐ」


『まあ、キョウが幸せならそれで良いよォ』


「もぐもぐもぐもぐ」


『し、幸せなのかな』


「もぐもぐもぐ」


『暴れて、食べて』


「けふ、眠い」


『眠くなる―――――幸せかなァ』


「んだよ」


これでは動物だ、人間では無い。


人間では無いけどせめて猿真似ぐらいねェ。


「ふん」


『そのまま寝たらお腹冷えるよ』


「う、うん」


『素直な時は素直なんだから』


「うるせー」


何時だって良い子だけどね。

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