閑話612・『食いたいからかんがえゆ』

エルフは人間より少ない、でも刃物を使って耳をエルフの形にして代用できる。


しかし味は人間、こーゆーの何て言うんだっけ?わからないけど美味しい、見た目でも味わえる。


「代用食」


『何が代用食だよォ、もう』


「がりがりがり」


頭部を掴んでエルフ加工したソレを食う、エルフの味じゃない。


人間の味だけど何処かエルフチック。


うまし。


「がりがり」


『齧っちゃえば耳を加工した意味も無くなるね』


「うるへ」


『………………………………………………………………』


「な、なんだよ」


『いいえ、なんでも』


「く、食い難い」


捕まえたエルフは一匹だけでお腹に入れるのに苦労は無い、もぐもぐ、しかし何だろう。


耳を加工するのは良いやり方だと思ったけど。


駄目?


「がりがりがり」


『食べモノで遊ぶのは駄目だねェ』


「あ、遊んで無いぜ」


『遊んでるじゃん』


「遊んでないって」


『エルフは良い餌、遊ぶのはだぁめ』


「うぅ」


耳を尖らせるのを開発したのに責められる。


なら四角にすればいい?


どうすればいい?


『そのまま食べればいいよ』


「だって」


エルフ食いたいし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る