閑話607・『下着はやる2』
まあ、ストーカー紛いの事をするエルフもいるよな。
エルフライダーはエルフを統べる種なので自然な事だぜ、だけど自然だから受け入れるわけでも無い。
宿の一室が荒らされている現状を見て溜息。
エルフ臭い。
「エルフくせぇぜ」
『ねェ』
「エルフくしゃい」
『可愛く言いなおすの禁止』
「……俺の服が」
『盗まれたね』
「俺の下着が」
『くんかくんかされてるだろうねェ』
「そんなキモイエルフは流石に食いたくない」
『だろうねェ』
ベッドは荒らされて無い、寝転んで部屋を見渡す、まあ、重要な物は盗まれていない。
下着だけだぜ、お気に入り―――――――くんかくんかするよなァ。
「くんかくんかは最低だ」
『そりゃそうだ』
「くんかくんかするのは最高だ、俺が」
『そりゃ……ん?』
「ん?」
『え』
「俺はしたいんだ、されたくは無い」
『えぇぇぇ』
「しかしどうしたもんか……取り返すかな」
『くんかくんかされてるよ?』
「いらねぇな」
『人が嫌がることは自分も止めようねェ』
「………あげるか、サービスだぜ」
『ね』
くんかくんかしてろ。
あほんだら。
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