閑話586・『悩み必要』

甘えて来るのは嬉しいけどエルフより優先するのは厳しい。


お腹に入れ無いと―――心配になる。


「おはなししゅる」


『も、もう夜だからおねんねしようねェ』


「おはなししましゅ」


『は、歯磨き』


「おはなししましゅ」


『―――――――――――――』


「たくさんおはなししましゅ」


『だ、ダメだよ』


「きまってます」


『な、なんで』


「しゅきです」


『うう』


ベッドの上で丸まりながらニコニコと笑う、邪気は無い、無邪気、しかしそれも邪気だろうと思う。


惑わす、自分自身を。


「しゅきぃ」


『でも食べないと』


「しゅきぃ」


『で、でも寝ないと』


「おれなのにさからうの」


冷たい声、絶対零度、舌足らずなのに。


恐ろしい。


「さからうんだ」


『――――――――――』


「でもしゅき」


『それは』


「好き」


「――――」


どうすればいい。

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