閑話571・『猫姫2』

えりゅはおれのです。


おれはえりゅふのです。


したいのやまはえさのやまです。


とてもくさくておちつきます―――キョウの声が脳内に響く。


可愛らしく愛らしく狂っているようでやっぱり狂っている。


「にゃーにゃー」


『可愛い猫だねェ』


「にゃーにゃー」


叫ぶとしたいがじぶんであるいてきます。


べんりなしたいをよぶのうりょくです。


――――傅く死体を見詰めながら延々と思考を垂れ流す。


「にゃーにゃー」


『死体が傅くね』


「にゃーにゃー」


『自分から脳味噌を捧げてる』


「にゃーにゃー」


『猫のお姫様だ』


「にゃ?」


えりゅふはおれのものなのでとうぜんです。


あたりまえをほめられてもうれしくない。


あたりまえじゃないをほめて―――よしよし、褒めたげる。


「にゃー」


『綺麗なお姫様』


「うへへ」


『笑顔がだらしないお姫様』


「にゃーにゃー」


『私のもの』


「にゃーにゃー」


『私だけのもの』


確定事項。

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