閑話562・『ちゃんと組み合わせにんぎょう』

「このえるふのしがいをくみあわせてりそうのえるふつくりゅ」


『ほほう……え』


「このえるふのしがいをくみあわせてりそうのえるふつくりゅ」


『その発想は無かったねェ』


「てんさい?」


『天才か天災か』


「くふふふふふ」


『嬉しそうにして、もう』


バラバラになったエルフ、死体の山からパーツを選んで死体人形を作る。


人形死体かなァ、どっちでもいいけど……理想のエルフって何だろ、蠅の群れを魔法で焼き尽くす。


死臭、そして焦げ臭い。


「くしゃい」


『そりゃね』


「くしゃいのりそうです」


『え、そうなの?臭いエルフってやだなぁ』


「りそうです、がまんなさい」


『は、はい』


「このうでとこのうでがいい」


『……腕の長さが違うのはちょっと』


「りそうです」


『こ、これもそうなんだ』


「したがってください」


『は、はい』


「ちゃんとして」


『は、はい』


「ふんだ」


『うぅ』


そのまま奇妙な生物を生み出すキョウ。


左右非対称の化け物。


「ちゃんとして」


そっちこそ。

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