閑話526・『あまじょっぱい2』

「エルフに化けるのは止める」


「おお、英断だねェ」


「……キョウのせいだし」


「おお、言うね」


睨まれる意味がわからない、だってお前のせいだもん。


俺は悪くないもん。


「キョウに食われたく無いもん」


「冗談だよ、アレは」


「いいや、目が本気だったぜ」


「………勘違いだよォ」


「嘘だぜ」


こんなに可愛くてさらにエルフになれば捕食したくなるだろ。


嘘は駄目だぜ?


「キョウ食べても美味しく無さそうだし」


「んなぁ」


「美味しく無いだろうし」


「………オイシイヨ」


「どうしてそこで反抗するのかな」


「ま、まずいって言われると言われるでムカつくぜ」


両手を広げて抗議する、そんな俺を見て目を細めるキョウ。


嫌な予感がする。


「噛んでみよう」


「へ」


「かぷ」


腕を掴まれる、抵抗する暇も無く全てが終わる。


いたひ。


「美味しい、かな」


「ひぃ」


や、やっぱり俺って美味しい?

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