閑話501・『おもかるひ2』

また何を思ったのかお馬さんになってと言われた。


天使の笑顔で悪魔の要求―――菩薩の心で引き受ける。


可愛いから仕方無い。


「お、おもひ」


「むぅ、重く無いぜ」


「か、かるひ」


「わははははは」


「うぐぅ」


「わはははははは」


「おもひぃ」


何時間も乗られると流石に……そもそも小柄なキョウとは思えない重さ。


原因は――恐らく。


「お、おも」


「あん?」


「かるひです」


「……そうだろうそうだろう、昨日もエルフの集落一つ食ったからな」


「そ、それが原因かァ」


「軽いだろ」


「―――集落一つ分の軽さだよォ」


「なんか嫌味言われてる気がする」


腰を太ももで挟み込まれる、き、嫌いじゃ無い。


……いたたたた。


「おかしい、なんかイライラする」


「そ、そぉ、私はプルプルする」


「へえー」


「…………おもひ」


「なんか言った?」


「ううん、軽いなァ」


「………」


プルプル震えた。

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