閑話489・『きゃわわん』

可愛い可愛い、そっちの方が可愛いよと囁くと。


顔が可愛いと言われる始末、そうだね、同じ顔だしね。


「顔だけェ」


「?あはははは」


「顔だけだは無いでしょうに、もっと内面的なものとか」


「?そうやって睨んでるのも可愛い」


「うぐ」


「全部可愛い、やったー」


「………くそぅ」


そうやって喜んでいるキョウも可愛い、湖畔の街にある民家の一室でキョウと戯れる。


可愛い可愛いと容姿を延々と褒められるのは嬉しいけど苦痛だ。


な、中身ィ。


「可愛い可愛い可愛い可愛い」


「うぅうう」


「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」


「うううううううう」


「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」


「うぁああああああああああ」


「可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い」


「中身も褒めてっ!」


「ん?」


「中身も褒めてよォ、うぅうう」


「………にゃかみ」


「にゃかみですっ」


「………」


「無いかな?!にゃかみで良い所っ」


「………可愛い」


「え」


「にゃかみも可愛い」


「……うへへ」


「ほら、可愛い」


うぅ、口説きに来るなァ。

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