第7話 トーナメント①
僕らが教室へ入ると
「二人共、おはようさん」
玄が朝の挨拶をしてきた
僕らもそれに応えるべく
「「おはよう」」
息の合った挨拶を返した
「今日はトーナメントか。できれば上級生とは当たりたくないものだな」
玄が見た目にそぐわないそんな弱音を言うが
燈華は
「そぉ?私はむしろ当たりたいなぁ〜。ここの生徒がどれだけ強いか気になるし」
「お前、本当に無邪気なヤツだな」
心無しか玄が若干、げんなりしている
表情が豊かでなかなか面白いヤツだ
そんな他愛もない話をしていると
「お前らー、訓練場に移動しろー」
先生が指示を飛ばしてきたので僕らはそれに従い、訓練場へと向かった
訓練場に着き、整列すると溝口が
「よし、全員揃ったな。これより、皆の実力を測るためのトーナメントを行う。組み合わせは昨日配布した端末に表示されている。早速だが試合を入れるぞ」
溝口が手際よく指示を飛ばしているのを聞いていると
「私、一番最初だ〜」
燈華が組み合わせを見せてくる
「どれどれ…。へぇ、相手はいきなり3年生か」
「やったね。これで少しは退屈じゃ無くなりそう」
そんな話をしていると玄が怪訝そうに
「大丈夫なのか?相手は3年生だぞ。とても燈華が敵う相手じゃないと思うのだが…」
そんなことを言われ、燈華が
「むぅ〜、私をあんまりナメてもらっちゃ困るよ。まぁ、私の戦いを見たらそんなこと一切言えなくなるからね!」
玄はまだ疑っているようなので
「大丈夫だ。燈華が負けることなんて絶対ないよ」
「本当か?俺はとてもそう思えんが…」
「少なくとも玄よりは圧倒的に強いよ。燈華は」
「む…、そこまで言うのならこの目でしっかりと見させてもらおうか」
そして今、最初の試合が始まろうとしていた
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