第2話『ノース・ウォリアーズ 魔境の戦い』

今回もNetflixから1本。

作品名はタイトルの通り。聞いたことない人は多いかもしれないね。



物語は、陸に打ち上げられたヴァイキングたちが、地元の兵士に襲われて、そこで運ばれていた王の娘を誘拐したことから始まる。


基本的には主人公たちは追手から逃げ続け、最終的に海へと到着するのが目的。非常に男臭い物語で、ヒロイン以外女がいないのも特徴。前記のように、お話はめちゃんこわかりやすい。ただひたすら逃げるだけだからね。


キャラクター配置は王道で、彼らを率いる若き青年主人公と、彼を認めない熟年ヴァイキングたちで構成されている。主人公は良くも悪くも青臭く、それ故にやきもきさせられる部分は多いものの感情移入がしやすい。彼が仲間と共に危機を乗り越えていく中で成長し、最後には反目していたキャラクターにも認められるというのは男の物語として王道中の王道。


反面、敵軍勢が魅力にかけ、蛮族もかくやという有り様だったのが気になった。ヒロインの父が追手を差し向けるわけだが、彼も作中はほとんど語られず、主人公のライバル的なポジションにいるはずの敵に至ってはほとんど喋らないバーサーカーっぷりである。

メインは彼の参謀がいろいろと動かしていた。正直こいつリーダーでいいの? って思わずにはいられないのだが、戦闘になってはやたら滅多に強いバーサーカーと化すので、もうこいつこれでいいやって思えてくる。

荒い息を吐いてるシーンとか、まんまFateのヘラクレスだもの。


物語もただひたすらに逃げるだけなので起伏にはあまり飛んでおらず、道中ではらはらする場面は多いものの、のめり込むほどじゃなかったのが惜しい。大自然を使ったギミックはもう少し欲しかった。


また、特徴的な部分としてはカメラワークがある。グロ描写をできるだけ使わないようにという心意気なのかどうか定かではないが、死亡シーンで明確に死ぬ姿を映さない場面が多々あり、グロが嫌いな人でも楽しめると思われる。


上記を鑑みるに、名作には至らなかった凡作という評価から抜け出すには至らず、もやっとする作品ではあろう。だが、ヴァイキングが活躍した時代を感じ取れる要素はあるし、ポップコーン片手に観る分には全く申し分ない作品ではある。


それに、陸に上がった海賊はダメだなって心の底から感じられるのも良いところだね。


総評として、ちゃんと楽しめる映画だから、もしレンタルビデオ店やNetflixに登録している人がいたら、気紛れに観てみてはどうだろう?


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