第1話 僕の人生で最高で最悪な出会い

僕があいつと出会った頃の話をしようか。

ほんとにたいして面白くもない話なんだけど、こうやって誰かに聞いてもらうのは初めてで恥ずかしいやらむず痒いやら、でもやっぱりちょっと苦い気持ちになるのはなんでだろうね。

小学生の頃、僕のうちは少し不安定で、というのも父親が少し困った人で、ついに僕が小学校中学年の時、父は僕らを置いて出て行ってしまったんだ。

それで身寄りがなかった僕ら家族は母の実家にみんなで引っ越してきた。

それまで、田舎のとても小さな小学校に通っていた僕は転校先の1学年のクラスが今までの3倍もある学校に正直びびってた。

けどそれ以上に田舎でのほほんと育った僕は怖いもの知らずで、期待で胸がいっぱいだった。


しかし現実はそんな甘くなく、後に僕は自分と周りの子の心の発達遅れを子供ながらに感じ、自分の子供っぽさや世間知らずさ、どうしようもないダサさを目の当たりにすることとなる。とても惨めな気分だった。

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初恋は実らない 登代 @toyo_10

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