ついに金貨を手に入れた



日が沈んでいきあたりは薄暗く少し肌寒い。

ゴブリンの蔓延る草原を俺はニヤニヤしながら歩いていた。


オークとの死闘の後、大幅にレベルアップした俺は森で魔物を狩り続けていた。

草原ほど魔物とは遭遇しなかったが、数が少なくとも質の良さそうな魔石がたくさん取れた。

高く売れそうだ。


そんな今日の収入を考えると思わずにやついてしまう。

もちろんレベルも上がった。

そりゃもう滅茶苦茶上がった。

今のステータスはこんな感じだ。





名前ブラッド

レベル67

HP659

MP∞

攻撃364

防御360+36

魔防354

魔攻387

スキル

【格闘】レベル6

【回避】レベル4

【耐久強化】レベル2

【無詠唱】レベル2

【全属性魔法】レベル10

固有スキル

【不死】

【不老】

【死神の魔眼】

【再生】

呪い

【マネーロスト】



回避ができず攻撃を受けることが多かったからか、耐久強化というスキルを新しく習得した。

効果はというと。


【耐久強化】……スキルレベル×5%、防御を強化する。

例えば耐久強化レベル1で防御が100 の場合、防御は100+5となる。


なかなか優秀な効果だ。

優先的にスキルレベルを上げていきたい。

でもあんまり攻撃は受けたくないなぁ。 


街に帰る途中いつものように出てくるゴブリンを片手間に倒しながら俺はそんなことを考えていた。

帰る途中に倒したゴブリンを合わせると今日取れたゴブリンの魔石は計60個程。


そしてオークの魔石が20個程と狼のような魔物の魔石が30個程だ。

絶対にズボンのポケットには入りきらない。

革袋をくれた冒険者ギルドには本当に感謝だな。


兵士のおっさんにギルドカードを見せ街に入る。

さて、ギルドにいこうか。

中に入ると朝よりも賑わっていた。


ギルドの中には酒場が入っていてそこでは一仕事終えたおっさん達が浴びるように酒を飲んでいた。

近くにいったら絡まれそうだな。

あまり近寄らないようにしよう。


受付にいくと朝の人とは違う人で、背の大きな猫耳のかわいらしい女性だった。


「依頼達成の報告ですか?」


「はい。

ゴブリン討伐の依頼です。」


「では、耳と魔石を出して貰えますか?

後、他にも買い取って欲しい魔石などもありましたら一緒に買い取りますので出してくださいね」


そう言われカウンターの上に革袋から大量のゴブリン耳と魔石、オークの魔石と森で倒した魔物の魔石を出した。


「お、多いですね。」


これの量はFランクにしては多いと言うことだろうか?


「そうなんですか?」


「そうですね。

この量の魔石を1日で取ってこれるソロの方となるとCランクぐらいの実力が必要になりますね。

では魔石の査定をしてきますのでギルドカードを渡してもらえますか。」


ギルドカードを渡すと受付の人はカードを見て驚いた表情になった。


「えっFランク!?

この魔石オークのやつも混じってるしゃないですかっ。

まだFランクなのに森なんていっちゃダメですよっ。

死んじゃいますよっ!。」


どうやら、俺が無茶して森に行って魔物を倒してきたと思っているようだ。

まぁ確かに今日森に入った時点ではオーク一体に殺されそうなくらい弱かったが今では、今ならオークが100体襲ってきても余裕で殲滅できる。


「大丈夫ですよ。

オークくらいだったら余裕で倒せるんで」


「でも無茶しちゃダメですよっ。

命が第一ですからね。」


そう言ってから受付の人は魔石とゴブリンの耳をもって奥へと消えていった。

さて、いくらになるかなー。

しばらく待っているとやっと受付の人が帰ってきた。


大量の硬貨を持って。


「ゴブリンの討伐依頼の報酬ですが、ゴブリンの魔石が64個で銀貨19枚と銅貨2枚。

ゴブリンの耳が銀貨12枚と銅貨8枚になります。

その他の魔石はオークの魔石が一つあたり銀貨1枚、フォレストウルフの魔石が一つあたり銅貨5枚になります。

オークの魔石が23個で銀貨23枚。

フォレストウルフの魔石が31個で銀貨15枚と銅貨5枚。

計銀貨69枚と銅貨15枚になります。 」


おおー、結構な金額になったな。

当面の目標である奴隷購入に一歩近づいたな。

早く仲間が欲しい。


でもまずは人前で戦う時用の武器と防具を買わなくては。

俺はどんな攻撃をくらってもすぐに再生するし死なないから防具は必要ないんだけど、

人前で戦う時に防具なしで再生しまくる所とか見られたらかなり目立つからな。


「銀貨を金貨に両替してもらってもいいですか?」


流石に銀貨が69 枚もあるのは重いので金貨に両替してもらうことにした。

なので今の俺の所持金は金貨6 枚銀貨9枚銅貨22枚だ。


ついでに受付の人のにこの世界の硬貨について教えてもらった。

銅貨が10枚で銀貨1枚。

銀貨が10枚で金貨1枚。

金貨が100枚で白金貨1枚だそうだ。


今日もまた昨日の宿で泊まることにした。

銀貨を二枚支払い、昨日と同じ部屋に向かう。

相変わらずこの固いベッドには慣れないな。

もっと稼げるようになったら柔らかいベッドのある宿に泊まろう。

さて、寝るか。


【マネーロスト】発動。

所持金、金貨6枚銀貨7枚銅貨22のうち4割の金貨2枚銀貨7枚銅貨6枚をロスト。


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「死神さんは今日も生きるために頑張る」 @amagumo

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