第113話 道場炎上(五)救出
麻衣の胸からの出血に、俺は蒼白になる。
道場の庭にある本体の頭が怒りと屈辱に沸騰して、胸の中央は黒い塊に握りつぶされそうに痛み、手足は小刻みに震えだした。
許さね。許さねーっ。
「止めろーっ!」
俺は純子目線から、この運動療法室の住人に
突然の登場で、周りは驚くが、夜勤准看護師と警備員は
「だっ、誰だ!?」
「何で突然に? 入ってくるの見えなかったわ」
二人は俺から離れていく。
ただ、肝心の麻衣には幻覚は効いておらず、天羽には見えてないようだ。
「来たのね」
「広瀬先輩」
「遅せーぞ」
竹宮女医と純子、右手に包帯に巻いたままの今村は少し安堵したようだが、幻覚が使えないのでは打つ手などない。
焦燥感だけを持って、何も考えずに麻衣の前に立ってしまっていた。
彼女の様子を視ると、裂けた胸のジャージから赤い血が広く広がっていて、こちらにも痛みが伝わってくるようだ。
その麻衣の顔は、いくぶん青ざめているが無表情なので、意識は眠ったままか抑え込まれている。
麻衣のうしろで笑う天羽に、怒りを込めて睨みつけた。
『うん? 来たのかしら。見えないけど……ああっ、幻覚現出してきたわけね』
俺は腕を握りしめ怒りを抑えつけて、一回深呼吸してから、何とか会話に集中した。
「
『この女を手放すわけないでしょ。大体遅い登場のうえ、幻覚で来るなど笑止ね』
誰かの目線で天羽は俺を確認したようだ。
気持ちを押えることに成功して、やっと周りに気を配ると、今村が麻衣のうしろに回って飛びかかる隙をうかがっている。
他に奥の床に敷かれた布団に寝たままの信者たちが何人もいるが、こんな騒がしい状態なのに起きてこないのはおかしい。
「おまえ。麻衣だけじゃなく、他の者たちにも何かしたな?」
『ああっー。寝ていた奴は簡単に落ちてくれたからね。次の代用品よ』
起きている者もいて、俺が不審に思い
「私たちは、パーティションで三つにグループ分けして、今こっちで立っているのはトランプして夜更かししていたグループよ」
「僕や直人も混ざっていた」
俺の足元に要の柴犬が現れて、麻衣に向けて小さく唸った。
お前もか。
「直人が見えないが?」
「さっき、道場が火事だと知ったら出て行った」
俺は納得して、
『おわかり? 観客として起きていてくれた奴は、いい見世物が見られて幸いだったわね』
寝たままなのは、向葵里と結菜ちゃんに女性信者たちか……人質になりうるってことになる。
『では、ショーを続行しましょうか』
「待て天羽。これ以上、何をする気だ?」
『決まっているでしょ。この女を切り刻むのよ。喜んでくれるでしょ?』
そういって、いくすじか入った左腕のジャージに、右手のカッターナイフを持っていく。
その場の全員が一歩引いて、部屋の空気が固まる。
「やっ、止めろ! 目的の俺は今ここに来ている。まっ、麻衣はもう関係ないだろ! 離れてくれ」
俺の苦痛の叫びが、そのまま
『ふっへへへ。いいーっ。いいわ、その荒げた声と悲痛な顔、幻覚でも十分反応があって嬉しいーっ』
「くっ……傷つけたいなら、なぜ俺にしない」
『それもいいわね。でも、希教道の本部は何か入り込めない細工したでしょ? もうね、それを含めてのお仕置きタイムなのよ』
彼女の右手が左上から下へ動くと、また左腕のジャージが切れて露出した肌に赤い線が引かれ、血が滴りだした。
「よせっ! 天羽ーっ。おっ、俺の
『へーっ、
「わっ、わかった。普通に戻す……だからカッターを下してくれ」
今は会話をして、相手の残忍な気持ちを少しでも削がないと。
『嫌よ。また取り押さえられるだけだわ。それにあまり待てないね』
「解除は多少時間がかかるんだ。下していてくれ。でないと解除に集中できなくなる」
『だから、嫌だって言ってるでしょ』
またカッターを左側に上げる天羽の麻衣。
「まっ、待て。わかった」
『ふへへっ、これでやっと広瀬も私の下になった弱者なわけね。最高』
「……私の弱者? 人をいたぶるのが好きなのか?」
この
『そうよ。私の極上の娯楽だわ。だから止められないし、止めさせはしないわ』
「おまえ、子供の時、親に虐待されてたな」
麻衣の体が一瞬波打つが、返事がない。
「虐待があっても、普通はまともになるんだとか。だか、親か、どこかから持ってきた偏執的思考を受け継ぐとお前のようになるって聞いたな」
病院で寝てたとき、会長の草上のことで、小出記者から聞いた話だ。
あとは遺伝子レベルか、脳の異常だと言われている。
『ふん。どうでもいいわ、そんなこと。で、メデュー何とかは外れたの?』
俺はいまいましく思いながら、
「解除したぞ。来てみろ」
余裕で待ちの姿勢に立った天羽は、カッターをもった右手を下す。
『本当? では、見てやるわ』
ここで様子をうかがっていた今村が、隙だらけになった麻衣のぶらりと下がった右手にうしろから飛びかかった。
よし。今村、その行動称賛に値するぞ。
そう思ったが、それを待っていたかのように右手は素早く持ち上がり、掴みそびれた今村は麻衣の足元に転がる羽目になる。
『しつこいわね。とっくにお見通しなのよ』
言葉と一緒に麻衣の右ひざが、今村の顔面に炸裂。
その急な動きに彼女の体はバランスを崩し前かがみとなり、天羽の
このチャンスに、奥から柴犬ワン公が動物的素早い動きで、麻衣の右手に噛みついた。
『チッ』
これは予想してなかったのか、彼女は簡単にカッターナイフを取り落とすと、ワン公も口を放す。
それを見た警備員が、足をもつれさせた麻衣をうしろから抱き着くように取り押さえた。
『はなせ』
「床に押えて」
竹宮女医の指示に、警備員が彼女を仰向けに倒すと、抵抗が止み静かになった。
俺は麻衣を視て誰ともなく声をかける。
「はっ、早く麻衣の止血を!」
「わかってるわ」
俺が声を荒げて言うと、竹宮女医がタオルを持ってきて、仰向けに倒れた麻衣の胸に押し当てた。
麻衣を見ると気を失っていて、天羽がまた消えたのを感じた。
女医はその彼女を見て声を上げる。
「誰か救急車呼んで。センターでは、この傷の治療は無理だわ。外科の医師が必要」
「連絡します」
純子が返事をして、篠ノ井が隅に置いてあるポシェットに飛びつき携帯電話を取り出す。
左腕の傷口も痛々しく、意識が戻って激痛にうなるのが予想される。
幻覚の痛覚遮断のイメージで、少しは痛みを忘れさせることができるんじゃないかと考えて、すぐ行動に移すことに決めた。
傷がなくなって痛みがないイメージを集中して、麻衣へ注意深く届ける。
不安なので、二回続けて早く治るように、祈りながら送った。
顔面にひざ蹴りを受けた今村だが、称賛は彼に向かわず一匹に向いた。
「よくやったわね。シノブ」
純子が喜び、名犬の頭をなでていくと篠ノ井も褒めてくる。
「あんた凄いね、漢だね」
それを今村は、顔を手で擦りながら呆けて見ていたが、俺は心の中だけに奴を称賛した。
大きな音が奥の暗がりから聞こえて、全員が振り返った。
テーブルの上の瓶から、小道具を探している音と共に威嚇する声が入る。
『まったく。どうして、人との約束守れないんだ。全員折檻だわ』
寝ていたはずの向葵里がゆっくりこちらに歩きだした。
「向葵里?」
「いや、天羽が 麻衣の
彼女の右手に先が細くなっているハサミが握られていて、嫌な予感しかしない。
これは、同じ展開でらちが明かないうえに、怪我人の続出が止まらなくなる。
元をどうしても絶たないといけない。
としたら……。
ロイ・ダルトンだ。
奴と話して……いや、無理だな。
では……脅して、天羽たちの命令を中止させる。
それが無理なら、こちらもロスの現地の人々を使って反撃するしかない。
俺は今村に念話で伝えた。
――俺だ。これは念話だ。心で答えてくれ、聞こえるな?
『なっ。……聞こえる』
俺の幻影を振り返って見て、驚いている今村をしり目に話を続ける。
――敵に知られたくないから念話している。今村は少し時間を稼いでくれ。天羽を追い出す算段がある。行動に移してみるが、少し時間がかかるんだ。
『そっ、そうか、わかった。だが、早くしろ……してくださいよ。向葵里まで怪我させてしまう』
――ああっ、もちろん。
すぐにロイ・ダルトンをイメージして
集中。
暗闇。
集中。
暗闇。
……ううん。駄目だ。
少し続けていたが、彼につながらず意気消沈。
俺の能力に陰り? それか奴も
急ぐ気持ちを押えて、絡み手で行くしかないと計画変更。
美濃と天羽がやっていることをこちらからもやってみる。
室内での
周りの様子を見ると、要と彩水が歩道から道路上を向いて立っているが微動だにせず、その前に鈴と高田さん、曽我部が二人を囲って護衛をしていた。
道場は燃え落ち、自宅に火災は移っていたが、道場主と信者たちが消防士の変わりを何とか果たして、一本だけのホースの水を火の中に放水している。
俺は携帯電話でアメリカ地図を引っ張り出して、ロサンゼルスの地区を広げた。
ここから
できるか不安で少し躊躇するが、自信を持ってやるしかない。
もうやるしかないんだ。
ロサンゼルス地区全域にイメージ照射。
数分ほど続けて集中してアップロードを続けてみたあと、一息する。
ここからだと、成功か失敗かがまるでわからないので、不安が頭をもたげてくるが仕方がない。
送った
言葉では伝わらないが、イメージ映像なので、向こうの人々が解釈して英語で表記イメージされているだろう。
警察署にも、テロ事件の発生とテロリスト行動を起こしたグループがTCコーポレーションのラボに入っていったと通報の幻覚を送った。
アメリカのロサンゼルスは午前中。
メディアすべてが情報の錯綜でパニックになっていくはず。
警察が動きラボが包囲されれば、連中もこちらに攻撃どころじゃなくなる。
上手くリンクしていれば時間との勝負になるが、余り過信しない方がいいだろう。
今は、天羽の狼藉を止めねば。
またセンターの運動療法室に戻って、純子目線で様子をみる。
ロスタイムは十分ほどだったが、天羽にとりつかれた向葵里は寝たままの信者の前で立ったままだ。
先が赤くなったハサミを持ち、左腕に刺し傷がついて出血が目につく。
また天羽がやってくれた。
麻衣と同じ悲惨な状態に近づいて、まずい状況だ。
救急車が到着して、ストレッチャータンカーを運び入れていた二人の隊員は、その前に立ち止まっている。
床に担架ベルカが置かれているが、麻衣が気を失って出血したままの状態だ。
その隣で柴犬が、向葵里に向けて威嚇モード。
「落ち着きなさい」
『馬鹿が。だから、うるさいって言ってるでしょ』
隊員の一人が向葵里に製紙を呼びかけるが、彼女は暴言を吐いて無造作にハサミを持った右手を上げた。
「よせ」
純子目線は目を背けたあと、篠ノ井の悲鳴が隣から聞こえた。
だが、右手を持ち上げたまま、救急隊員を見ていた。
俺がまた、
それを向葵里の中の天羽が気付いて、第三者目線で現出した俺の場所を見た。
『広瀬か? きさま、なぜ消えた』
何としても天羽をこちらへ引き寄せないと……何をされるかわからない不安があるが、そうしないと怪我人ばかり増える。
「俺も道場へ行ったりして忙しいんだ。お前らのせいだってのはわかっているだろう。それで能力を開放したままだが、俺からも言わせてもらう。なぜ来ない」
『ふざけたことをするからだ』
「開門したのに、怖いのか?」
『ふふっ、今度はその誘いに乗ってあげるわ。のぞいてやるから、待ってなさい。ふへへっ』
ふてぶてしい笑いをすると、向葵里は口を閉ざし右手を下して静かになる。
純子目線が
同時に俺の意識は強制的に道場に向けられ、暗闇が開けると目線は道場の燃える炎を見ていた。
『あら、これはのぞけたのかしら』
――天羽か? 念話できているのか……。
『念話? そうよ。しかし、馬鹿な男。本当に生殺与奪の権利を私に与えてくれるとは、ふへへっ』
では、彼女とリンクがつながった?
燃える道場と騒がしい人の気配が突然消えると、暗闇に落ちて暗い洞窟に変容していった。
目の前に二メートルはある巨漢の流血した筋肉鬼が、右手に大剣を握って近寄ってきている。
また面倒なのを俺にぶつけてきやがった。
前に麻衣と視た、忘れもしない赤い怪物。
真紅の肉体から化学変化を起こしているような血液、そこから熱を発し蒸気を上げている朱の悪魔。
思わず立ち上がって後退りそうになったが、幻覚は消去に限る。
自己へ唱えると、真紅のデーモンは消え失せる。
この機会に天羽を逆探知で視れないかと、すぐ意識を暗闇に下す。
だが、洞窟から赤い悪魔がまた現出して腕を振るった。
――悪魔消去。
言葉を唱えたが間に合わず、血しぶきが飛び、顔にかかると同時に真紅のデーモンは消えて、暗く湿った洞窟が残る。
何か解ける音と顔に激痛が一緒に来た。
一瞬、息が出来なくなるほどの痛みが、上半身を襲って地面へ体を横転させる。
くっ、ううっ……うっ。
大きく深呼吸して苦痛が緩くなる。
ふーっ、注意を怠った。
あの女は、何を気に入っているのか知らないが、同じ化け物を何度もよこすとは、迷惑極まりない。
もう一度、天羽にリンク。
――しつこい。
消失イメージと同時に手前に大剣を振るわれ、硫酸の血を片側にかけられた。
うっ、くっ。
片手で血を浴びた側を押えて固まる。
今度の苦痛は、意識が飛びそうになった。
はあっ……くっ。
天羽のせせら笑う声が洞窟に響く。
また深呼吸をして、痛みから意識を取り戻す。
これは、天羽独特な遊びなのでないか?
くっ……強烈な肌が焼けてく神経の痛みか。
神出鬼没の幻覚には、注意も何もあったものでない。
倒れたらまずい。天羽がまたセンターに戻れば、信者たちを好き放題
天羽にリンクだ……。
今度は頭上から、どす黒い赤い熱が頭から肩にかけて落ちてきた。
――うっ、霧散。
真上にそびえ立っていた真紅のデーモンは消えてくれたが、硫酸の血を頭から食らった。
激烈な熱さが上半身にかぶさると、肌に焼けただれた感触とたえがたい痛苦が襲った。
一瞬意識が飛んで、何が何やらわからなくなる。
目まいを起こしている前方にまた、悪魔の足が見えて危険とだけ感知。
体がとっさに反転し避けると、今いたところへ巨大な剣と血液が岩場に刺さって溶かしていく。
――消失。
刺さった剣は消えていくが、先ほどの頭からかかった
苦しさから息も絶え絶えだ。
また耳に、せせら笑いがうるさく響く。
くっ……ううっ。
ここは、会話で何とかしのいで……目的に。
――天羽……くっ、まともじゃない。お前……まともじゃないな。
『はあ? 今さら何を言ってるのかしら』
――うっ……小さい時の虐待を……再現しているんだろ? くっ……だから、同じ虐待者に……成り下がってるって言っているんだ。……まともならそんなループの輪……断ち切るぞ。
会話を多くして、接触を強くすれば、何とかリンクはできないか?
『……はあっ? 知ったことを……ふざけた話だわ』
おっ、攻撃を中断して乗ってきた。
――人とのつながりが虐待でしか表現できない、そんな風に育てられてたなんて、悲しいな天羽。
『ああーっ、不愉快。不愉快。なんて不愉快なこと言ってくれるか』
おや……当たりか?
――苦し紛れに話したつもりだったが……言うもんだな。
『たわけた弱者は折檻よ』
目の前にレッドデビルが現れたので、すぐ対峙するが消えた。
何……攻撃を止めたのか。
『あっ、そうか……』
俺の耳元に、またせせら笑いが木霊した。
『苦痛に耐えかねて、おかしくなったんでしょう?』
――あんな激痛。誰でもおかしくなるわ。
『広瀬が今、私にするのは、慈悲よ。私に慈悲を乞うことよ』
――うん……そのつもりだったんだが?
『ふっ、へっ、へへっ。ついに根を上げたわね。そうでしょう? やっぱり苦しいでしょ? 憎いでしょ? でも私は超楽しい。こんな楽しいことってないわ。ふへへっ』
――なんとでも言え。
痛みが引いてきて、集中と気持ちの冷静さを取り戻すため、ゆっくり深呼吸する。
『ふっ、でも、だーめ。こんなんじゃ、全然駄目よ。もっと何度でも、苦しみは味わってもらうわ』
――もう少し、おてやわらかにしてくれ、死んでしまう。
前に要から祝福を受けた、弓道の的への集中力を思い出してみる。
力を抜き意識を一転に集中。
集中。
集中。
また、あの真紅のデーモンの足音が幻聴され、意識が中断。
――消去。
俺は声と共に、大きく左に飛び退り、血硫酸と大剣から避ける。
洞窟の悪魔は消えて念話が入る。
『この期に及んで、何甘いこと言っているの。あんたはここで死んでもらうわよ。ただし、じっくりとね』
――やっぱり、まともじゃないな。
『そうよ。まともじゃ生きていけないのよ』
――開き直りかよ。
『まともだったなら、やってないわ。こんな下種なこと』
会話の声から、暗闇の中に漂う細い音線をたどるように、声のイメージがやってくる暗闇へ進む。
――驚いた。下種と思っているとは。
『お前も下種だろ!』
天羽の吐き捨てた言葉で、音線が太くなり、それを引き込むように前に出てみる。
――お前の人との接し方がこれなんだな。やはり虐待をやられたから、第三者にやり返すってのは真実だったか。
言葉の代わりに暗闇から真紅のデーモンが現れ、また大剣を振るってきた。
――霧散。
デーモンが消えると同時に、暗闇が開けた。
光の中に目線が降りていく。
そこは、燃えている道場でも、悪魔の洞窟でもない、シンプルな居間だ。
明るい室内。
目線は、それを垣間視ている。
これは天羽の目線か?
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