第3話 限界

次の日から君は僕にまとわり付くようになった。


何故か席が隣になったり、給食の時間に話しかけてきたり、掃除の時間も一緒にゴミ出しに行きたがり、体育なんて何故か一緒に組んだり。

とにかく色々と僕と一緒になりたがった。


そのせいか同級生の話したことも無いクラスメイト達から付き合ってんのかとからかわれるようになったり、先生からもよく微笑ましい目で見られるようになった。


僕は、流石にイライラした。

僕に構うからではない、大勢の人からいらぬ目を向けられたからだ。


我慢の限界は君が来てから1ヶ月後だった。


放課後僕はいつも通り帰ろうとすると決まって君は一緒に帰りたがる。

みんなが見ている前でわざわざと。


うんざりだ。

我慢ができなかった。

僕は言ってやった。


「人を馬鹿にすんのやめろよ」


いつも笑顔で聞いてくる君の言葉に適当に返してきた僕が語気と感情を乗せて本音で言った言葉に君は少し怯んだ。


「ごめんなさい……」


悲しそうにうつむく君に正直罪悪感を感じたが、僕はそんな君を放っておいて家に帰った。

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