第4話 好きだもん

次の日から僕はいじめを受けるようになった。


理由としては超能力も使えるクラスメイトを貶したからだろう。そんなもの、僕も持っているのにと思ったが、見せたらそこでおしまいだと思い黙った。


僕は耐えた。

そして諸悪の原因である君を心底恨んだ。


1週間後には誰も僕に話しかける者がいなくなっていた。

君を除いて。


「今日は一緒に帰ろうよ」


君は、あんなキツイ態度を見せた僕に対してまだ、いや変わらず毎日一緒に帰ろうといってくる。

その姿にクラスメイト達から。


「あんなやつに構うことないよ」


「いつも1人なんだし好きにさせようよ」


「それより一緒に遊ぼうよ」



それぞれが口にするその言葉に若干のイラつきが出そうになるが、君はそんな彼らに向かって言った。


「だって好きだもん」


その言葉に、クラスの全員が唖然とする。

もちろん僕もだが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る