ごんご……馴染みのない言葉だ。古い言葉なのだという。地方の言葉なのだという。恐らくは、言葉とともにその意味も、その存在も失われたのだろう。だけれど。この世界の中には、ごんご、が存在している。存在し、町中に溶け込んでいる。それは、もしかしたら、いつか見た、そしていつかあった古き良き時代の再現なのかもしれない。昔話。懐かしい気分になれる物語。