笹原は孤独に生きて行きたい

さはらん

第1話 はじまり

僕は孤独に生きて行きたい...


僕、笹原爆(ささはら-ばく)は転校続きのため友達という友達ができたことがない。だからと言って決して友達が欲しいわけではないのだ、僕は一人で静かに生きていきたいだけなのだから...。


僕は大学の最初の日の最初授業の教室の一番前の一番端っこの席に座り、授業が始まるのを待っていた。


「何あの子一人で席に座ってっるぅ」

「本当だ、可哀想」


聞こえてるんだが ?

後ろを向いて会話してただろう女性二人を睨む。

二人は目が合うとすぐに逸らした。


うちの大学は小さく全校生徒数えても千人

いないだろう。だから、ボッチは目立つのだ。


なぜ僕がこの大学に入ったのかというと、何もやりたいことが見つからなかったからだ。まぁ、逃げたかったんだろう、いろんなものから。


「すいません、隣の席に座っても宜しいでしょうか?」

と、僕に話しかけた女性は綺麗な黒のストレートなロングヘアでとても落ち着いた服装をしている女性だった。


いきなり話しかけられて少しビクッとしたが、回りを見渡し席がどの席もうまっているのを確認しながら嫌々ながらに頷いた。


「よろしくお願いします。私神田千穂(かんだ-ちほ)と言います」

神田は僕の嫌そうな顔を見ながら、そう名乗った後深いお辞儀をして俺の隣の席に座った。

僕は

「よろしく」

と、軽い挨拶をした。


「すいません、笹原さんですよね?」

と、尋ねられ

僕は驚き、頭の中で神田千穂という名前に検索をかけたが何も出て来なかった。あんだけ彼女が丁寧に自己紹介をしてたのだから、僕は彼女を知らないってことでいいのか。


「何故、俺の名前を?」

と、僕は彼女に質問を投げかけた。


「あなたは私のヒーローだからです」


神田が意味分からないセリフを放った後チャイムがなると同時に教授が来て授業が始まった。






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